１５ ページ15
やっとの思いで拝殿に着き２人並んで参拝した。参拝する時はもちろん繋いでいた手は離された。
離れたくない・・・ずっと繋いでいて欲しい・・・
とわがままにそう思ってしまう。
神様の前で彼氏がいながら他の男の人に手を握られて喜ぶ自分を恥じた。バチ当たるかも・・・なんて思いながら一礼して手を合わせた。
そう思っても私はまた手を繋ぎたいという衝動は抑えきれない。
私から手を握っても樹くんなら受け入れてくれるかな？
北斗みたいに手を繋ごうとすると避けたりしない？
不安に思いながらもドキドキと胸が緊張する中、今度は自分から樹くんの手を握った。
樹くんは一瞬驚いた顔をして優しく笑いながら「はぐれんなよ」と言った。
「ありがとう・・・・」
それだけのことでも樹くんに感謝してしまう。
こんな私が手を握っても逃げない人がここにいる・・・
避けられなかったことに安堵したし、もう一度樹くんと手を繋ぎ直せたことが何よりも嬉しい。
しばらく屋台を覗きながら歩いていると、樹くんのバイト先(慎太郎くんのお好み焼き屋さん)がこの近くで出店をしてるみたいで先に会いに行くことにした。
｢よぉ、ジェシーちゃんと働いてんのか？｣
お好み焼きの屋台の前で止まり、樹くんがジェシーくんに声をかけた。
｢樹じゃん、働いてるよお！お前が休むからな！！俺を働かせておいてデートかよ。はぁーあ、羨ましい！｣
私たちが手を繋いでいるところをジェシーくんにばっちり見られてしまった。
あ・・・離されちゃう・・・
そう思ったのに樹くんは私の手を離さなかった。
北斗はいつも誰かの目に留まるとパッと手を放す。付き合ってるのに友達に私を紹介してくれることはなかった。だから、男の人はみんなそんなもんなんだと思い込んでいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 240人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えーじ(プロフ) - ぶーさん» 返信できるの今知りました・・・コメントありがとうございます！北斗くん目線のお話も書く予定です！今後ともよろしくお願いします！ (2019年8月17日 17時) (
レス) id: fa9409e064 (このIDを非表示/違反報告)
えーじ(プロフ) - ヒヨリさん» 返信できるの今知りました・・・コメントありがとうございます！そうですよね〜！そこの部分も番外編で書こうと思ってます！今後ともよろしくお願いします！ (2019年8月17日 17時) (レス) id: fa9409e064 (このIDを非表示/違反報告)
えーじ(プロフ) - ころころコロンさん» 返信できるの今知りました・・・コメントありがとうございます！番外編も書くつもりです！今後ともよろしくお願いします！ (2019年8月17日 17時) (レス) id: fa9409e064 (このIDを非表示/違反報告)
ぶー - はじめまして！とっても面白くてぜひ北斗くんのも見たいなって思いました！ (2019年8月8日 10時) (レス) id: ea1b57001e (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ - めっちゃ面白かったです!!北斗くんもあー言っときながら本当はまだ主人公のこと思ってるのかな?なんて勝手に想像したりしてました(笑) (2019年8月4日 18時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えーじ
| 作成日時：2019年8月3日 22時
