想定外のハプニング ページ8
(牛沢side)
今日はいつもの面子(ガッチさんは来れずに不在)で飲みに行くことになってて俺は集合場所である時計台の付近に5分前に到着したのだが…
「…なにやってんの」
レ「ぅわっ、ちょっと。驚かさないでよ」
「いや傍から見たら不審者だぞお前」
今俺の前でうろたえているレトルトという男は先程まで柱の影に隠れ、時計台をじーっと見つめていた。
レ「…ねぇ、あれって知り合いやと思う？」
レトルトはそう言うと自分が見ていたものを指さす。
レトルトが指さす先に視線を向けるとAが複数の男共に囲まれていた。
「違うだろ」
レ「やっぱそうだよね。俺もさっき来たんだけどどうすればいいかわかんなくて」
「確かに。俺らが行って素直に引いてくれる奴らならいいけどそうじゃないなら対処法がな……」
バレないようにAの様子を伺うと困ったような笑みを浮かべていた。
「…とりあえず行くか」
レ「おん。わかった」
数分悩んだ後Aを救出しに行くことを選んだ俺たちは時計台へと一歩踏み出した。
…その時だった。
男A「あ"ァ"っ！」
Aが目の前にいた男の股間を蹴りあげこっちまで走ってきた。
レ「えっ、嘘でしょ」
A「っあ、うっしーとレト！逃げるよ！」
そこで初めて俺らに気づいたAは逃げるよう言うと俺らと一瞬ですれ違う。
Aの後ろを複数人の男共が追いかけてきた。
その男共の視線の先には……俺たち。
「ひぃっ、」
我ながら情けない声が出てしまった。恥ずかしい。
レ「ううううっしー！ににっ、逃げるよっ！！」
レトルトも動揺しているのだろうか声が震えている。
俺とレトルトはすぐにAの後ろを追いかけた。
Aの方が若いとはいえ俺らは男なのでちょっと経つとすぐに追いついた。
レ「ちょっとA！！巻き込まないでよ！」
A「えぇっ！？友達でしょ！？ピンチなの助けてよ！」
「ちげぇだろこれは！」
A「友達こそ頼るもんでしょ！？」
「頼ってねぇ巻き込んでんだよ！」
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作者名：RIN | 作成日時：2022年2月6日 1時
