パスワード ページ12
……やばい。
どれくらいやばいかと聞かれるとものすごくやばい。
実況の合間の空き時間。
私はスマホと睨み合っていて周りが全然見えていなかった。
キ「おーい。神楽？」
思い出せ私。私ならできる。
キ「神楽！」
「！え、なに」
キヨに突然体を揺さぶられはっ、と我に返る。
キ「なんかスマホ持って固まってたけど。なに、どうしたの」
私の隣にキヨが1人いるだけだ。
他の3人はどうしたのだろうか…。
いやそれよりも問題はこっちだ。
「あー…パスワード忘れた」
キ「うわ最悪。メモは？」
「メモってない……いや、思い出せる。頑張れ私！」
キ「無理だろ」
即答。やっぱ無理かぁ…。
キ「秘密の質問みてーなやつあんじゃん。それ設定してねーの？」
「あ、設定したかも」
パスワード入力画面をよく見てみると下の方に秘密の質問と書かれたところがあった。
私はそれをタッチする。
すると質問内容が出てきた。
『パスワード忘れる方が悪いんでしょwwばーかばーかwwwどんまいwwwwwww』
キ「ぎゃはははは！」
隣でキヨはめちゃくちゃ笑ってる。
……何だこのふざけた質問。
「くっそ…笑 何やってんだよ私！」
キ「昔の神楽めちゃくちゃバカだな笑」
「子供かよ…」
私は昔の自分に腹が立ち記入欄に「ころすぞ」と入力した。
すると画面が切り替わりついさっきまで私が開きたかった画面に飛ぶ。
「……え？」
キ「うえぇぇぇぇ！？」
なんでキヨが1番驚いてんの。
つか……
「ひ、開いた…！」
キ「昔の神楽頭良っ！何この質問笑」
「リスクありすぎでしょ…やだ、秘密の質問変えよ」
キ「いーよいーよそのまんまで。どうせ何年経っても同じことすんだから」
「……」
…何も言えない。
つかあれか、忘れっぽくていつまでも覚えてられる質問がないからこれにしたのか。
それにしてもだろ…。
レ「ちょっと。キヨくんの叫び声こっちまで聞こえたんやけど」
扉が閉まっていた部屋からレトが出てきてこっちに近づく。
開いたままの扉から奥の方にガッチさんがいるのが見えた。
牛「俺んとこも聞こえたんだけど」
次いでトイレからうっしーが出てきた。
キ「さっき神楽が…」
キヨは先程起こったパスワード事件について3人に説明し始める。
私は質問を変えようか悩んだ末、画面を閉じカーペットの上にスマホを置いた。
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作者名：RIN | 作成日時：2022年2月6日 1時
