gからの内通者【wrwrd!】 (ページ27)

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父からの手紙ページ27

就寝しようとベッドに入ろうとした直前だった。
ノックが5回、うっしーが部屋に来た合図がされる。
そっと開けると、神妙な面持ちの彼が立っていた。

扉を閉じたことを確認すると、一通の手紙を差し出した。
何も言わない。

盗聴を恐れてのことだろうか。
1度開けられているのを見るに、少し厄介なことかもしれない。
彼が開けたところをなぞり、紙を取りだした。

急にごめんね。
g国は7月20日に我々国に外交を申し出ることにした。
本当は関わりたくなかったんだけど。
どうもH国が厄介な動きをしていてね。
我々国を敵に回すならまだしも、隣国のF国まで来そうなんだ。
そこでグラシアとうっしーには変装をして俺の護衛として着いてもらいたい。
最初に言った日付辺りで休みなどを取って欲しい。
無理なようだったら、うっしーだけ帰ってくるように。
検討を祈る。

…まさか我々国に関わろうとするとは。
確かにF国はそんなに良い話を聞かない。
我々国の方が情報があるし、話が通じると判断したんだろうけど…。

『…まさか、私がお茶会に誘われるなんてね。』

us｢オマケに可愛らしい服で側にいるだけで良い、なんて。｣

『ハーブティーやフルーツティーは苦手だから…か。』

us｢この国のお菓子を持って持参。しかも休みもぎ取ってですって。｣

何を言っているか分からないだろうが、私たち流の隠語だ。
お茶会が外交。
ハーブティーがH国でフルーツティーはF国。
さて、どうやって1週間ももぎ取ろうか。

『…家族がM国で見つかった。』

そう言えば休めるだろうか。
GPSはどうしようか。

悩み事は沢山ある。
とりあえず、紙を飲み込み返事を書く。
GPSのことなども書き込み、うっしーに渡す。

us｢明日の朝食中に出しに行くわ。｣

『分かった。おやすみ、佐々木。』

一段と厄介なことになった気がする。
とりあえず、この件でバレなければ良いのだが。