包帯無駄遣い装置の妹さん【文スト】

No.04 ページ6

歩幅を合わせつつ歩き、首領室の前に着いた。



黒服に道を開けさせる。





｢太宰です。妹を連れて来ました｣





返事が無い。



私は扉を開けた。



そして入って早々、時祢の目を隠した。





｢エリスちゃん!此のドレス着ておくれよう｣



｢綺麗なお洋服は嫌いじゃ無いけどリンタロウの必死さが厭!｣



｢そう云わないで!｣





森さんがドレスを持って下着姿のエリス嬢を追い回していたからだ。



時祢の教育に悪いことこの上ない。



不意に、エリス嬢が此方に気付いた。





｢あら、ダザイ。其の子は？｣



｢妹です。エリス嬢、首領が選んだものが厭なら着たい服を着ては如何でしょう｣



｢そうね!そうするわ!｣





そう云って辺りにあったドレスを引っ掴んで走って行ったエリス嬢。



森さんは静かにドレスを直すと、机に肘を置いて組んだ指に口元を隠した。





｢君達は何も見ていない。いいね？｣



｢私は兎も角此の子には何も見せていませんが｣



｢何を？｣



｢気にしないで｣





時祢の目隠しを外すと、彼女は不思議そうに頸を傾げた。





｢…太宰君、彼女が妹なのかな？｣



｢はい。私の妹です｣



｢お嬢さん、名前は？｣



｢太宰時祢です｣





森さんの目が怪しく輝く。



時祢を舐めるように見たので、私は彼女を後ろに隠した。





｢…太宰君。彼女を養子に｣



｢お断りします｣





時祢を抱き締めて笑顔で言い放つ。



此の子を渡す筈が無いだろう。



幾ら森さんが幼女趣味なのは以前からとはいえ、私の妹は死守してみせる。





｢残念だよ…あっ、時祢ちゃん!綺麗な服とか着てみないかな!?｣



｢…服？｣





こてん、と頸を傾げた時祢に｢ん゛ん゛っ｣と声を漏らす森さん。



…今直ぐ時祢を彼の人の視界から外したい。



穢される。



だが時祢はまだ孤児院のお仕着せ姿だし、綺麗な服は着せたいので後で姐さんあたりに頼みに行こうと決めた。





＊＊＊＊＊＊





ヒット数が400越え…評価やお気に入り登録者様も増えてコメントまで…!?



本当に有り難う御座います…!m(_ _)m



PS.まだ作って三日なのに順位が着いた…!?目の錯覚かと思いました…!

何度もすみません…………総合18位………？(愕然)
私の目、ついに可笑しくなりましたかね？
本当に有り難う御座います…………！

No.05→←No.03

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す