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No.15 ページ17

「なかなか広いし、今日中に回るのは矢っ張り無理かぁ」



「治お兄ちゃん、歩ける」



「私が抱っこしたいから良いんだよ」





私は片腕に時祢を抱きつつ歩いていた。



織田作が私をじっと見る。





「如何したんだい?織田作」



「否……太宰が兄をやっているのはかなり新鮮でな」



「うふふ、まあ確かにねえ」





我ながららしくないとは思った。



でも、時祢は確かに私の可愛い妹だ。



其れなら、私もちゃんと兄でいたいと思う。





「却説。最後は彼の店にでも行こうかな」



「嗚呼、良いな。安吾も居ると良いんだが」





不思議そうに頸を傾げる時祢の頭を撫で、私達は或る場所に向かった。









******









「時祢はオレンジジュースで良いかい?」



「うん」





私の膝の上で頷く時祢。



ゆったりと流れる音楽が自然と耳に入ってくる。



此所は、私や織田作、安吾がよく訪れるバー“Lupin”だ。





「安吾は来るだろうか」



「さあね。でも、来るような予感がする」



「太宰の予感はよく中るからな」





マスターが「どうぞ」と云って、時祢の前にオレンジジュースを置く。



時祢は「有り難う御座います」と云ってオレンジジュースが入ったグラスを両手で持った。



其処に、扉が開く音が響く。



私と織田作は僅かに口角を持ち上げ、時祢は扉の方を見詰める。



其処から表れた丸眼鏡の青年は、私と時祢を見て固まった。





「…………太宰君、真逆誘拐を」



「違うよ」




全く、酷いなぁ。



そう思いつつ、私は時祢の体に腕を回して抱き締めた。

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麗葉 - 大好きすぎて気づいたら四回も?読んでました(笑)体調に気をつけて頑張ってください! (2023年5月2日 21時) (レス) id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 猫好きさん» 本当にそうよねえ奥さん←←もう先生は私を苦しめようとして来てるとしか思えないですよ…小学校卒業して「よっしゃマラソン大会無い!」からの長距離走があった絶望感…(´・ω・`) (2019年1月1日 23時) (レス) id: 424c23822c (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - ホントですよ…マラソン大会とかは真面目に荒そうかと思いましたよ…ホント、やぁねぇ奥さん← (2019年1月1日 20時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 猫好きさん» 大丈夫ですよ!立ち眩みは現在学生の私でも日常茶飯事ですから…………orz 体育の長距離とか本当にもう……………………殺しに来てますよ…(´・ω・`) (2019年1月1日 14時) (レス) id: 3546326a0b (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 1km全力疾走?アハハ…知らないの?僕ヒキニートだから歩くだけで立ち眩みするのw( °∇^)] (2019年1月1日 13時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年8月14日 11時

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