第２章 10話 ページ40
結局、私はクロヴィスを救えなかった。
それどころか、クロヴィスを殺したのは私のようなもんだ。
『は、はっ……。
俺が……この手で、クロヴィスを』
空に向かって、左手を伸ばす。
できるなら、クロヴィスともう一度だけ話したかった。
ごめんなさいって。
見殺しにして、ごめんなさいって。
――ポツン
シルヴィアの心情を表すかのように、ポツリポツリと雨が降ってくる。
その雨は、だんだん激しさを増しシルヴィアの体は冷たくなってゆく。
それでもシルヴィアは政庁の中に入ろうとしない。
『……もう、どうでもよくなってきた』
暫く雨に打たれてようかな。
そう考えた時。
？「シルヴィア殿下!?」
私を呼ぶ声がした。
体はそのままにし、視線だけを声のした方へ向ける。
すると、そこにはヴァルトシュタイン郷がいた。
何でここにヴァルトシュタイン郷が？
そう思ったが、別にどうでもいいか。
と、すぐにそう思い直す。
ビスマルク「大丈夫ですか!?」
ヴァルトシュタイン郷が、大雨の中、こちらに向かってくる。
ビスマルク「シルヴィア殿下、中に入りましょう」
話しかけてくるが、私は無視を決め込む。
『…………』
ビスマルク「シルヴィア殿下？
……怒っているのですか？」
ビスマルクは、恐る恐る聞いた。
だがそれでもシルヴィアは答えない。
ビスマルク「先程は、すいませんでした。
少し強引すぎましたよね」
シルヴィアが返事をする様子がないので、ビスマルクは続ける。
ビスマルク「ですが、私の考えも聞いてください。
私はシルヴィア殿下の母君・マリアンヌ様をお護りできなかったこと、悔やんでいます。
生き残ったシルヴィア殿下は、私の最後の希望なのです。
マリアンヌ様は、私にとって大切な御方です。
だからこそ、ご息女であるシルヴィア殿下を護るのが、マリアンヌ様の最後の命だと私は……」
マリアンヌ様、マリアンヌ様と煩いくらい言うヴァルトシュタイン郷に、私はキレてしまった。
『……さっきから、マリアンヌ様、マリアンヌ様って煩いんだよ!!
こっちは１人になりたいんだから、目の前から消えろ！』
ビスマルクは、シルヴィアの言葉に目を丸くする。
ビスマルク「……すいません、シルヴィア殿下。
ですが、シルヴィア殿下を１人にはさせません。
何があったかは聞きませんが、きっと辛かったんですよね？」
分かったような口で言うなよ。
何も知らないくせに。
俺とクロヴィスの関係、知らないくせに。
『……うる、さい』
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シャドー(プロフ) - アオイさん» サイトは作成してないので、初投稿となりますよ〜。 (2015年11月18日 16時) (
レス) id: 10bac06916 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - これって、ご自分のサイトで書かれていた小説ですか？ (2015年8月11日 21時) (レス) id: 9f1015688c (このIDを非表示/違反報告)
シャドー(プロフ) - 綾女さん、メッセージありがとうございます！ 綾女さんもコードギアスの小説を書かれているのですね。私の場合は、こういう展開が欲しいから無理でもこんな設定をねじこんじぇえとぶっこんでるだけです(笑) これからも、更新頑張ります (*^_^*) (2015年1月18日 10時) (レス) id: 10bac06916 (このIDを非表示/違反報告)
綾女(プロフ) - も〜最高にいけてます。私もプライベートでコードの小説を書いていますなが 、すごくしっかりした設定をお持ちで励みになりました。なんだか頑張れる気になりました。これからも投稿を楽しみです。 (2015年1月17日 20時) (レス) id: 8f58d3e450 (このIDを非表示/違反報告)
シャドー(プロフ) - 来美さん、メッセージありがとうございます！ 更新、頑張ります (2014年12月22日 12時) (レス) id: 10bac06916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャドー | 作成日時：2014年6月6日 4時
