第１章 20話 ページ22
『(私は一言、クロヴィスに言わなければならない。
そして、ルルーシュにも……)
待ってくれ、ルルーシュ』
私はクロヴィスに再度拳銃を向けようとするルルーシュを、止めた。
ルルーシュ「何だ、シルヴィア。
俺も早くここから立ち去りたいからな。
話しなら、後にしてくれ」
『そうじゃない。
クロヴィスお兄様、貴方に言いたいことがあります』
クロヴィスに向い直り、私はそう告げる。
クロヴィス「シルヴィア……？」
『……貴方は、幼いルルーシュたちがここ、日本でテロリストに殺されたと聞いて、エリア１１総督に志願した。
そうですね？』
クロヴィスはコクリと静かに頷く。
ルルーシュは黙って聞いていた。
『貴方はルルーシュがテロリストに殺されたと聞き、その死を悼んだ』
クロヴィス「そ、そうだ。
ここエリア１１を安定させることが、死んだルルーシュたちが残した課題だと思って……」
聞かれてもいないのに、クロヴィスはペラペラと喋り出す。
ルルーシュはクロヴィスの発言を聞いて思うところがあったのか、声を荒げる。
ルルーシュ「ふざけるな！
だから、関係ないイレブンの民間人まで虐殺したのか!?
そんなもの、ただの横暴にしかすぎない!!」
ルルーシュの言いたいことは分かるが、ここは抑えてもらわないと。
『ルルーシュ、落ち着いて。
……クロヴィスお兄様、私からも一撃いいですか？』
一撃？
一言ならまだ分かるが、どういう意味だ？
ルルーシュがそう思ったのも束の間、シルヴィアはクロヴィスの頬を左手で思い切り殴った。
クロヴィスは後方にぶっ飛び、後ろの椅子に体をぶつける。
ルルーシュ「シルヴィア、お前……」
ルルーシュが唖然とする中、シルヴィアは倒れてるクロヴィスに近付く。
『……てめぇのどうでもいい事情で、日本人を虐殺してんじゃねぇよ！
軍隊は、権限はてめぇのためにあるんじゃない。
ゲームじゃないんだよ……！
簡単に、人を殺すな!!』
コードギアスのアニメを見た影響か、私は人が亡くなるのを簡単に捉え過ぎていた。
だが、目の前で死んで行く人たちを実際に見たシルヴィアは、リアルなんだと思い知らされた。
そう。
これは現実なのだ。
前世の頃と一緒で、人が死ぬのを当たり前に捉えてはいけない。
だからこそ、私は命令一つで人の生死を分ける皇族が、どうも好きになれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シャドー(プロフ) - アオイさん» サイトは作成してないので、初投稿となりますよ〜。 (2015年11月18日 16時) (
レス) id: 10bac06916 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - これって、ご自分のサイトで書かれていた小説ですか？ (2015年8月11日 21時) (レス) id: 9f1015688c (このIDを非表示/違反報告)
シャドー(プロフ) - 綾女さん、メッセージありがとうございます！ 綾女さんもコードギアスの小説を書かれているのですね。私の場合は、こういう展開が欲しいから無理でもこんな設定をねじこんじぇえとぶっこんでるだけです(笑) これからも、更新頑張ります (*^_^*) (2015年1月18日 10時) (レス) id: 10bac06916 (このIDを非表示/違反報告)
綾女(プロフ) - も〜最高にいけてます。私もプライベートでコードの小説を書いていますなが 、すごくしっかりした設定をお持ちで励みになりました。なんだか頑張れる気になりました。これからも投稿を楽しみです。 (2015年1月17日 20時) (レス) id: 8f58d3e450 (このIDを非表示/違反報告)
シャドー(プロフ) - 来美さん、メッセージありがとうございます！ 更新、頑張ります (2014年12月22日 12時) (レス) id: 10bac06916 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シャドー | 作成日時：2014年6月6日 4時
