怪盗と謎多き美少女ちゃんのお話【おしりたんてい】 (ページ3)

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１話　怪盗と出会い　貴女side ページ3

とある満月の夜、私は一人で町中を歩いていた

何やら怪盗Ｕという泥棒が予告状を出したというニュースや情報で持ち切りだった

私はというと最近この町に引っ越してきたばかりだが、

怪盗Ｕの名前くらいは聞いたことが何度もある

別に興味があるというわけではないが…

時間もあり、少し暇であっため外に出ていた

『(……怪盗Ｕ…ねぇ……もしかしたらまた警察に協力をお願いされるかもな…)』

ちなみに私は前の町では何故か《天才美少女》と呼ばれ、よく警察からも協力を要請されていた

「自分が美少女？天才？そんなこと絶対にあり得ない！！」と内心かなり思っていたが…

そう色々と考え事をしていたその時だった

ドンッ

？「っ！」

『！？きゃっ…』

前から走ってきた誰かと思いっ切りぶつかってしまった

私はぶつかった勢いでバランスを崩し、転びかけた

だが、どれほど待っても痛みが感じなかった

それどころか、身体が抱き上げられている感覚があった

？「おっと、失礼。怪我はないかい？マドモアゼル。」

『………っ、…え？』

声に反応して顔を上げるとそこには…

マスクを被り、内側が薔薇柄の黒いマント、私の顔を覗き込む鮮やかな青い瞳をした男性

だ、誰…？

？「――――――っ！」

何故か私を横抱きにした男性は私の顔を見た途端に目を見張る

……もしかして、私の顔に何か汚れでもついてたかな…(汗)

？「………き、君は…////。」

しかも熱があるのか顔がかなり赤い

『………あ、あの…。』

私が恐る恐る声を出すと、彼は我に返ったようにハッとして私を優しく降ろしてくれた

？「本当にすまないね。ぶつかってしまって。」

『…あ、ああ、いえ、全然大丈夫ですよ。』

突然のことだったため、私の頭は未だに混乱が残っている

マ「待つんじゃー！怪盗Ｕー！！」

え、け、警察…？

『え、ワンコロ警察？』

？「フッ。ボクはここで失礼するよ。アデュー！」

男性は、私に対して微笑みかけると何処かへ逃げるように走り去っていった

『…………不思議な人だな…。』

私は全く気づいていなかった

たった今ぶつかった男性こそが怪盗Ｕであることに