すまないスクールの生徒だった少女は―――――。３ (ページ19)

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夢と失った記憶と九十二話夢主side ページ19

村「貴方たちは？まさか、助けに来てくれたのですか？！」

『え？助けに……？？』

《あ、はい。》

今の状況に全く理解がないのは完全にただ私一人だけ

村「ありがとうございます！でも、ここにいるミュータントモンスターのボスがいます！」

《ボス？》

村「はい。ミュータントモンスターたちのボス、その名もキングミュータントゾンビです。キングミュータントゾンビは普通のミュータントモンスターよりも力や体力は数百倍ほどあり、以前助けに来てくれた人たちも、キングミュータントゾンビに皆やられてしまったのです。」

『キングミュータントゾンビ……？？』

よく分からないけど、名前からしてかなり強そうだと思った

実際に前に助けに来てくれた人たちも全員やられているわけだから、相当油断はできないのだろう

《分かりました。気をつけます。今、鉄格子を壊すので、出てください。》

過去の自分はそう言いながら、鉄格子を鉄のピッケルで壊して村人さんを全員外に出す

女の子「お姉ちゃん…。かっこいい…。」

《そう？ありがとう。》ﾆｺｯ

『…っ…。』

自分の笑顔を見ただけで何だか胸がズキ…と痛む

“あること”が原因で捨てたものは思いやりだけじゃなくて、笑顔さえ捨ててしまった

みゆきたちやベリー、家族以外には見せることはない

“あること”とは一体何なのかは…まだ言えない話

？「グルル…」

《！？》

謎の低い唸り声……何とも不気味な感じだ

村「あ、あれはキングミュータントゾンビです！！」

《！》

『え……！？』

体格はがっしりとしていて、私たちの何倍も差のある大きさだ

一人では当然だが、流石の数人で戦ったとしても勝つのは難しいだろう

どうするべきか悩んでいた私を横に過去の自分が村人さんにこう言った

《…皆さんは早く逃げてください。私はここに残ります》

『！？』

村「！？本気ですか？！貴方を置いていくなんてそんなことできません！仮に貴方がやられたとして、貴方の仲間は…」

村人さんが慌てて反論するけど、もう既に覚悟を決めている様子だった

『どうして…危険だし、貴女一人じゃ流石に勝てるのは難しいのに！』

《………よく聞いて。》

『え…？』