30．やっぱり苦手 ページ30
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同じ家庭で育っておいてこうも性格が違うとは＿＿と、完全に自分たち兄弟の事を棚上げした思考を巡らせていると、小さな手が伸びて来て、月島の頬をギュッと左右から引っ張った。
「……おひひ。これはいっはいはんほはへ？(おチビ、これはいったい何の真似)」
嫌そうに問う月島の正面、その頬に乾いた涙痕を残したままの少女は愉快そうに、『ツッキーも笑った方がいいよ』とニコニコと笑っている。
片手でAの手を外しながら、「僕はいいんだよ」と月島が答える。
「僕は君みたいに誰にでも愛想を振りまける人種じゃないし、心から楽しい時じゃないと笑顔にはなれないの」
僕は笑わないけどお前は笑っとけ、と一方的な言い分を述べる月島に、『それならさ』とAは前置きして、
『ツッキーはバレーが楽しくないの？』
「＿＿＿＿＿」
嫌な所を突かれたなと思った。
試合中、笑顔など一度も見せなかった月島に対し、Aは不思議そうに首を傾げている。
「普通。……部活なんてそういうものなんだよ。皆が皆、影山や日向みたいに本気でバレーにぶつかっていけるわけじゃない。おチビにはまだ分からないだろうけど、君だっていつかは分かるようになるんじゃない？」
言い切った後、少し言葉が強すぎただろうか、と月島はやや後悔した。
幼さ故の純粋さが疎ましく、ムキになってつい突き放すような言い方をしてしまったかもしれない。
また泣き出してしまうだろうかとAの顔をチラリと見やった月島は、その瞳に相変わらず愛らしく微笑んだままの少女を映した。
『バレーボールは楽しいよ。いつか、ツッキーにも分かるといいね』
怒るでもなく泣くでもなく。
ただ、自分の知るそれが絶対の事実なのだと疑わない少女の、労わるような優しい言葉だった。
「生意気だよおチビ。さっきまで泣き喚いてたくせして分かったような口利くんじゃない」
『！？ 泣き喚いてないもんッ！ 皆には絶対言わないで！』
「なに、知られるのが恥ずかしいんだ？」
途端慌てふためくAを前に、ニヤリと悪い顔をする月島。
「どうしよっかな」と意地悪そうに言えば、ますます顔を赤らめて『言わないでよ！絶対だからね！』と念を押してくる少女の必死さに少しだけ笑えた。
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メケメケ(プロフ) - とお。さん» とお。さ〜ん！🙌私にこんな画力はありません！お借りしたイラストです！笑 ですが褒めていただけて嬉しいです、ありがとうございます☺️一人の女の子にだけ弱々なツッキーを綴っていきます！笑 (2月29日 14時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - みりかさん» みりかさん！またしても「天才」ありがとうございます！恐れ多いですが嬉しいです！笑 (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - 玲衣さん» えーーとっても嬉しいです！！😭🙏 こちらこそ素敵な褒め言葉ばっかりいただいちゃって感謝感激です！これからもこの調子で進んでいきますのでぜひお楽しみください！☺️ (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
とお。(プロフ) - トップのイラスト、もしかしてメケメケさんがお描きに…！？美しすぎます😍ツッキー永遠に振り回されてくれ…… (2月29日 10時) (レス) id: c8ec7d17da (このIDを非表示/違反報告)
みりか - ほんと……天才です………(2回目) (2月29日 7時) (レス) id: 2c07cb6f0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年2月17日 17時
