24.世界でいちばんおひめさま ページ24
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『つっきぃ……』
顔を上げてこちらを見たかと思いきや、弱々しい声で呟いた直後、その両目からブワリと涙が溢れだした。
ギョッとして思わず歩みを止める月島。
退場しかけていた国見・金田一も立ち止まって、少女の涙にその瞳を揺らした。
いつからか自分たちの前に姿を現すことのなくなってしまった彼女は、二人の記憶の中ではいつもニコニコと機嫌よさげに笑っていたものだから、泣いている姿など想像した事すらなかったのだ。
「あーッ！ 烏野のノッポくんがAを泣かせた！！ これは飛雄に通報案件だね！」
先生に言ってやろうのノリで目を丸くして叫ぶ及川の頭を、隣の岩泉がスパンと瞬時に掌で仕留めた。
「痛いっ！ 何すんのさ岩ちゃん、ホントのことだろ！？」
「あの様子からして一応Aを迎えに来てくれたんだろうがよ。子供に好かれないのは本人の罪じゃねぇべや」
岩泉の方はどうやらこちらをフォローしてくれているようだが、前提としてAに嫌われているかのような発言に、月島はややムッとした。
「おいで、おチビ」
昨日あれだけ引っ付いてきておいてそれはないだろうと、やや躊躇いながらも再度声をかけると、えぐえぐと頬を濡らしていた少女は岩泉から手を放し、月島めがけて突進してきた。
『づっぎいいいいい』
「わっ、ちょ……っ、勢い！走るな危ないッ！」
ほぼ頭突きの勢いで脚に衝突され、たんこぶでも出来たのではないだろうかと焦る月島。
万が一怪我でもさせようものなら、王様にどんな難癖をつけられるか分かったものではない。
下から片手で頰を掴んで顔を上げさせ、反対の手で前髪を掻き分けて確認してみると、とりあえず負傷の痕跡は見当たらずにホッとする。
そんな月島の甲斐甲斐しい様子を、金田一と国見は奇妙なものでも見るような目で眺めていた。
「俺、あの十一番があんなアタフタしてるとこ試合中でも見たことないぞ」
「この状況下で言っていい事じゃないかもしんないけど、今俺ちょっと面白い」
そんな二人の会話が聞こえた月島は、Aからパッと手を放し、眉間に浅くしわを刻んだ。
人をからかうのも煽るのも自分の得意分野であって、それを人からされるのは心底嫌いだ。
悔しさとも恥ずかしさともつかぬ感情を持て余して仏頂面に変化した月島の正面で、大王様が「納得いかない！」と声高に叫んだ。
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メケメケ(プロフ) - とお。さん» とお。さ〜ん！🙌私にこんな画力はありません！お借りしたイラストです！笑 ですが褒めていただけて嬉しいです、ありがとうございます☺️一人の女の子にだけ弱々なツッキーを綴っていきます！笑 (2月29日 14時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - みりかさん» みりかさん！またしても「天才」ありがとうございます！恐れ多いですが嬉しいです！笑 (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - 玲衣さん» えーーとっても嬉しいです！！😭🙏 こちらこそ素敵な褒め言葉ばっかりいただいちゃって感謝感激です！これからもこの調子で進んでいきますのでぜひお楽しみください！☺️ (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
とお。(プロフ) - トップのイラスト、もしかしてメケメケさんがお描きに…！？美しすぎます😍ツッキー永遠に振り回されてくれ…… (2月29日 10時) (レス) id: c8ec7d17da (このIDを非表示/違反報告)
みりか - ほんと……天才です………(2回目) (2月29日 7時) (レス) id: 2c07cb6f0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年2月17日 17時
