不平等なんて、私だけ II【月島蛍】

【番外編】クリスマス ページ2

.


毎年クリボッチのAです

只今超絶暇です


友達いないからクリスマスも一人だし…

まぁ今日は部活あったら一人ではなかったけど

でも今日午前練だったし




『月島くんと一緒にいれたらなぁ』




なんて叶いもしない事を言ってみる




『もーいいよ！外行く！』




何に対抗してるのかわからないけど外に出る



街はクリスマスムード全開ですよ

クリスマスソングが流れて、ライトアップが綺麗で、カップルがたくさんいて…


カップルか、いいな




散歩をしていたらすっかり暗くなり、さっきのイルミネーションがより綺麗になっている




『…そろそろ帰るか』




ケーキでも買っていこうかな、なんて思っていた時




「………いたっ…谷地さんっ」




声がした方に振り返る


びっくりしたよ。まさかさっきの願いが叶うなんて




『…つ、月島くん！？』




そこには息を切らした月島くんが立っていた




『どうしてここに！？って、なんでわかったの…？』


「…っ聞いたから」


『聞いた？』


「谷地さんがいる所聞いて…山口が見たって言ってた、から…」


『ま、まず息を整えて』




月島くんはふぅと息をはく




『何をそんな急いで…クリスマスなんだし彼女とか「いない」』


「僕彼女いないし、それと





君といていいの、僕がいたいから」




それ反則だよ、私トキメキ病で死んじゃうよ




「どうしても渡したくて」




綺麗にラッピングされた袋を私に渡してきた




『へ？』


「これ、谷地さんに」


『本当に？私に…？』


「そうだって」




どうしよう、嬉しさとかでなんか泣きそう




『あ、ありがとう』




泣きそうな声で言った。言えた、かな




「開けていいよ」




リボンをほどく




『わぁ…』




入っていたのはチェック柄のマフラーだった




『私のイニシャルが入ってる…！』


「…店員さんに頼んだ」


『ありがと！』



ふかふか…気持ちいい

触っていたマフラーを月島くんが取って




「巻いてあげる」




くるくると私にマフラーを巻いてくれる




『温かい…』


「いいんじゃない、似合ってるよ





なんか、可愛くて」


『！！？』




そ、そんなこと言って…




「はは、顔真っ赤」




月島くんは笑って私の頬を撫でた




『ちょ』


「…メリークリスマス」


『メ、メリークリスマスです！』


「ふっ、声裏返ってたし」





−−−−−−−−−
皆様メリークリスマス！

残りの時間のクリスマスを楽しんで下さい！

#49→←#48

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す