○ ページ3
・
来てしまった...
「Crazy Raccoon」の看板を見てびくびくしている私を横目に、お店に入ろうとしている美咲
『ちょっと待ってよ!!まだ心の準備が!!』
「も〜、ここまで来てまだ駄々こねるわけ?大丈夫だって!!ほらうちのカフェ雰囲気いいでしょ?」
黒を基調とした外観だがテラスに置かれている植物の緑がアクセントになっていて、木目のドアがには「open」と書かれた看板がぶら下がっている
ガラスから見える店内も落ち着いた雰囲気を感じた
そう、このカフェの圧倒的おしゃれ感が私が足を運べなかった理由だ
なにせ私は田舎育ちで、こういったテレビの中だけでしか見たこと無かったキラキラとしたお店に耐性が無かった
大学生になって都会に来た私にとっては見るものすべてが眩しすぎたのだ
通っている大学だって初めて見た時、大きすぎて失神しかけた。今はだいぶ慣れたけど
『そうだけど、私にはまだ敷居が高いよ!私みたいな田舎者が行っていいとこじゃないって!!』
「はいはい、分かったから。ほら行くよ」
私の腕を引いて店内に入ろうとする美咲
まじで、心の準備が!!!!!
カランカランとドアのベルが鳴りつつ美咲と私は店内に入っていた
?「いらっしゃいませ〜。あ、美咲ちゃん!お疲れ様!」
お店に入ると奥のカウンターから物腰の柔らかそうな男性の声が聞こえてきた
「おじじさん、お疲れ様です。今日は友達を連れてきました」
『はじめまして、お邪魔します』
美咲の後ろに隠れていたのに手前に差し出され、店内の雰囲気に気圧されながらも私も挨拶した
おじじさんと呼ばれた男性はにこにこしながらカウンターから出てきた
お「え〜そうなんだ!はじめまして、僕はこの「Crazy Raccoon」で店長をやっている者です。皆からはおじじって呼ばれてるから気軽におじじって呼んでね!
あ、席はお好きなところにどうぞ!」
そう言うとおじじさんは満足そうに笑ってカウンターの方へと戻っていった
「今の時間帯結構空いてるね。あの奥のテーブルの所行こう」
『そうだね。人がいっぱいだったら余計に緊張しちゃってたから良かったかも』
なんて話しつつ席に着いてほっと息をついた
「Aは新作のスイーツ食べるでしょ?飲み物どうする?」
『じゃあ、ミルクティーで』
「おっけ〜、じゃあ呼んじゃうね。すみませ〜ん!」
美咲が定員さんを呼ぶととおじじさんとは別の男性がやってきた
167人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かふぇおれ | 作成日時:2024年1月27日 20時