毒舌ガエルとメイド服【REBORN！】 (ページ24)

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第21話ページ24

あの時のことは、あまり覚えてない

主犯の男を刺したあと私は失神してしまったらしい

まず、主犯の男を手にかけたことすら記憶が曖昧だった

ただ断片的に思い出すのは流れた血の色

返り血を浴びながら相手の体を掻き切っていく

この記憶は誰かの夢の中の出来事みたいだ

そしてもう一つ、私が独りになった日のこと

無我夢中で奪い取ったナイフが男の体を貫く

この夢も何度もみた、何度も唸された

そんなことを思い出しながらベットの上で微睡む

「うぉい、入るぞぉ！」

「どうぞ」

返事を聞かずともスクアーロは病室に入ってきた

「調子はどうだぁ？」

「見てのとおり、です」

病院服を着ていながらも私の体には傷一つなかった

「他の方々は･･･？」

「事後処理中だぁ」

まだ潜んでいる不穏分子の確定や

アジトの清掃作業をしているらしい

「すみません･･･本来なら私の仕事なのに･･･」

シーツを掴む手が小さく震える

「大丈夫かぁ？」

「全然堪えてないと言ったら嘘になります･･･とても怖かった･･･あの人も･･･人も殺めてしまった自分も･･･」

スクアーロは黙って私の話を聞いていてくれた

「でも、前の･･･10年前のあの日よりは怖くはないです･･･私はもう、一人ではないから･･･それに･･･」

守りたいって思ったんです、大切な場所を

私に居場所をくれた、大切な人を

例え再びこの手を血に染めても構わないって

そう、思ったんです