79 ｢異例ですよ！！！｣ ページ29
…！！な、
なお…………っ……ったああああ！！！！
光がどんどん柔らかいものになって、手伝い札も最後、泡みたいに消えたのを合図に、一期一振さんの手入れも完了したんだと感覚でわかった。
｢〜っ！おっしゃ！！！っ…！？う、｣
｢あぶない！｣
｢、っわ｣
終わった瞬間、歓びの咆哮を上げたのも束の間、足に力が入らなくなってこんのすけさんが叫んだ。落ちる、と思って目をつぶったあたしの体は、刹那、誰かに支えられていた。
視界に飛び込んだ青色に、またはっとする。
｢み、三日月さま、…！｣
｢こんのすけ、水を｣
｢すぐに！｣
大慌てで三日月様から離れようとしたけど、そんな細身のどっからそんなパワー出んのって強さであたしの体はがっちり三日月様の片腕にホールドされていた。
｢み、三日月様、だい、大丈夫です！あ、あたし汗でよ、よごれてるんで…！そ、そんな綺麗な着物汚したら大変だから、…！｣
｢……｣
｢！ってう、腕大丈夫ですか！？け、怪我してるのに、こんな｣
｢俺のことは気にするな｣
｢で、でも、｣
｢腕もよくなったぞ｣
｢へ…？｣
よたよたと長椅子まで歩くあたしの歩調に合わせてくれる三日月様に、いつまでも動揺を抑えられない。
辿り着いたそこへしっかり座らせてもらうまで、支えてもらいっぱなしで、あたしは情けなくあたふたしっぱなしだった。み、三日月様の近くにいると別の意味でくらくらするから…！疲労からくる眩暈も、こんのすけさんが持ってきてくれた水で両方無理矢理流し込んだ。
｢三日月様、腕、治ったって、｣
｢ああ、この通りだ｣
｢！…ほんとだっ…ていや、待ってまだうっすら、傷跡が、｣
｢こんなもの、怪我のうちに入らんさ。…そなたの霊力は…相当強いものだな。傍にいるだけで傷が治るとは…｣
｢私の傷も、その方が撫でてくださっただけで治ってしまいましたから！｣
未だ現実味の無い視覚情報にあたしが1番ついていけてない…！
｢あ、あたしほんとに、ちゃんと治せて、る…？？｣
あたしの発言にこんのすけさんと三日月様が、一瞬目を丸くする。数秒の間があいて、こんのすけさんがわっと大声で言った。
｢太刀をここまでの早さで治してしまうとは異例ですよ！！！｣
｢？！え、そ、そう！？｣
｢それも初めての手入れで！！！｣
こんのすけさんの気迫に押されながらも、ちょっとずつ実感がわいてきた。
初めての手入れ、短刀と太刀の二振り、たった二振りだけど、でも……
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鳥(プロフ) - 読者様 一つ一つにお返し出来ずすみません！コメントありがとうございます！(三)についてですが、推敲が終わったところから随時公開しております！またお時間空いたり思い出して頂けた時に読んでもらえたら嬉しいです。遅筆ですが楽しんで書いております (7月7日 10時) (
レス) id: 4bf57b87a0 (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - 初めまして！一気に見させていただきました。とても面白いです！そして続きが気になります。パスワードおしえていただけないでしょうか？ (6月18日 13時) (レス) @page50 id: 673a00a1b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ＠前垢消えた(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！！！！ (4月28日 13時) (レス) @page50 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
テオ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。ここまで読ませていただき本当に面白いと感じました。表現の仕方がとても好きでストーリーも最高です。推敲が終わるのをとても楽しみにしています。無理のない程度で頑張ってください💪 (2023年4月27日 14時) (レス) id: 85b09c3093 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 始めまして！クロです凄く面白くて続きが気になるのでパスワード教えてくださいm(._.)m (2023年3月30日 1時) (レス) @page50 id: 16daf975b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥 | 作成日時：2020年2月24日 20時
