涙が148こ ページ19
-美 Side-
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『…彼らのことを頼みましたよ、美。』
「ッ!?」
見知ったあの人の声が、耳元で聞こえた様な気がして、思わず飛び起きる。
でも目の前には、亡きあの人の姿なんか映さなくて……。
「…そっか……。今日は、“あの人”の命日…か。」
枕元を振り返れば、デジタル時計の日付が皮肉にもそう表していた。
時刻はまだ朝の4時で、最悪な目覚めだった私は、二度寝する気も起こらない。
…ポスッ
そのままベットに仰向けに倒れて、随分と無機質な白い天井を見つめた。
「最悪な夢だった…。」
あぁ、何故今になって思い出すんだろう。
晋助の叫び。
小太郎の悲痛な声。
尋の甚振る様な笑い。
天導衆共の鋭い殺気。
銀時の涙。
そして…、
「ッあぁクソ!!!!」
思わず声を荒げて思考をストップ。
一旦、あの日の事を考え出すだけで、私は泥沼にはまって抜け出せない様だった。
でも、それ程に強く想ってしまう。
私が、あの時、銀時を止めて、天導衆達を壊滅させられていれば…。
私は思わずまた、“あの人”の最後の瞬間を顧みる。
瞬く刃に、舞う鮮血。
晋助の叫びに、銀時の涙。
しかし、崩れていく“あの人”の顔を見て、私は時が少しでも止まった様だったのを覚えている。
そう、崩れ去るあの人に顔は、別に苦悩なんかに満ちてはいなかったのだ。
あれはそう、寧ろ……、
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「……ッ…ごめんなさい、松陽。」
─────────────…太陽の様な、微笑みだった。
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(交わした約束は数知れず)
(されど守れず)
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知念菜々(プロフ) - 素敵な小説ですね、思わず泣いてしまいました(笑)これからも頑張ってくださいね (2019年4月26日 12時) (レス) id: 70738b0893 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ - とても素敵な小説ですね・・・!感動しました。( i _ i )主人公や沖田や銀さんの想いが切実に伝わってきました。更新楽しみにしております。頑張ってください! (2016年1月24日 22時) (レス) id: 8fa45dd2aa (このIDを非表示/違反報告)
みかんのポン酢 - 更新楽しみに待ってます!!シリアス好きにとっては美味しい(?)小説ですねwww応援してます! (2015年12月30日 12時) (レス) id: a0bf40ef9d (このIDを非表示/違反報告)
クロゥ - 主人公が何もかも背負っているのを見てる沖田と土方と銀さんなどの気持ちと主人公の気持ちを考えて何度も号泣してしまいました。これからの話も気になるので続き楽しみにしています!お身体に気お付けてください!次の更新楽しみにしています! (2015年10月5日 0時) (レス) id: 076214571a (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - 主人公が何でも背負い込む所が辛そうで何度も泣いてしまいました。続き、とても気になります更新頑張って下さい! (2015年8月27日 21時) (レス) id: 26fe401622 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊 x他1人 | 作成日時:2015年5月26日 23時