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3話 ページ6

孋響side

毎日のように誰かの悲鳴が聞こえる。

乱「誰かっ…助けてぇぇやだよォ、痛いよぉぉっ!!」

聞こえては途絶えて

大和守「あ……僕……やぁっと、帰れるんだね……沖田くんの…ところ…にっ…………」

誰かの折れる音が聞こえる

岩融「うああああああああっ!!!!!!!」

誰かの悲痛な叫び声が聞こえて

それでも僕は何も出来なかった。

助ける事も出来なかった。

僕が弱いから、

僕が無力だから

僕が…

˝女˝だから

僕はどうすればよかった?

誰でもいい

誰か…どうか………どうかお願い助けて。

来る日も来る日も願ったけれど、結局皆いなくなっていった。あの女はずっと僕を嘲笑ってた。

僕を殴って蹴って罵って

もう疲れてしまった。

前任「アンタなんて、いらないのよっ!」

憎いっ!皆を折ったお前の事が…っ!

前任「アンタは私の言う通りにしてればいいのよっ!」

そうだ、お前ヲ殺,セバイインダ

そしたら、もう誰も苦しまなくていいよね……?

孋響「…っ。」

?「おっ!やっと目覚ましたな。
大丈夫か?まだどこか痛むか?」

孋響「薬研っ…」

折れてしまった筈の薬研が心配そうに私の顔を覗いている。
あの女の事だ。可哀想に、きっとまた新しく顕現したんだ。

今度こそ僕が守らなきゃ

薬研「すまんな、俺っちはアンタのとこの薬研藤四郎じゃないんだ。
ここはアンタの本丸じゃない。厚樫山で意識失ってるところを連れ帰ったんたんだ。」

孋響「…早く、帰らないと、また皆が…折れちゃう」

薬研「駄目だ!アンタ、手入れされたとはいえ堕ち掛けてたんだぜ?
元の本丸に戻ったりなんかしたらアンタは確実に……」

孋響「いいの」

薬研「っ!?何言ってるんだ…?」

孋響「皆が生きててくれれば、僕なんて…
生きてても死んでてもどうでもいいんだよ」

薬研「っ!?」

孋響「皆を助ける事が出来なかった。
何故なら僕が弱かったから、僕が無力だったから、僕が、˝女˝だったから」

薬研「っ…女だったから、か?(ん…?女?)」

孋響「そう、あの女は僕の事が邪魔だったみたいで、僕を殴ったり蹴ったり、罵ったり、
挙句の果てには言霊で僕に短刀たちを折らせたりもした
勿論手入れはしてくれないし、刀装もお守りも付けてくれない。食事も与えて貰えない
あの時、破壊寸前のまんま出陣して僕を庇った仲間たちはみ〜んな折れちゃったんだ。」

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五条彩嶺(プロフ) - え、ありがとうございます…!(泣)更新頑張ります (2022年4月18日 18時) (レス) id: 6a1f26ba40 (このIDを非表示/違反報告)
クロレッツ - え…好き(めっちゃ面白くて何回も見てます!) (2022年4月17日 17時) (レス) @page15 id: 26b1498bcc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:五条彩嶺 | 作成日時:2022年4月6日 23時

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