終わりのセラフ-vampire edition-

女王とのケイヤク ページ19

フェリド「あはぁ〜」

フェリド「これは見られてますねぇ」

ミカ「………見られてる？」

レン「………」
恐らく上からだろう

フェリド「いえいえこちらの話です」

フェリド「ところでミカ君、レン君 君たちは血を吸わなくていいんですか？」

ミカ「…うるさい お前には関係ない」

レン「…いらない」

フェリド「で〜も戦時中の今飲まないと吸血鬼の街では法に縛られて直接人間の血を飲めませんよ〜？」

ミカ「…はっ」

ミカ「おまえは法を守らず僕の血を飲んでたじゃないか」

ミカ「フェリド・バートリー」
まだ俺たちが人間だった頃、ミカ兄は自らの血を差し出すかわりにカレーの材料などをフェリドからもらっていた

フェリド「はは 人聞きの悪いこと言わないでよミカ君 君の方から飲んでと言ってきたんでしょう？」

フェリド「で 僕の屋敷から銃や吸血鬼の都市を脱出するための地図を盗んでた」


フェリド「あはぁ、そんな怖い顔で睨まないでよレン君」
かわいい顔が台無しだよと気持ち悪い顔で言われ鳥肌がたつ


ミカ「僕はおまえの道楽で家族を皆殺しにされた」

フェリド「あーらら」

フェリド「吸血鬼になった今もまだそんな古いことを怒ってるんですかぁ？」
トンと音をたてミカ兄が下に降りる

ミカ「いや…」

ミカ「僕が怒りを感じるのは 家族を守るだけの力がなかった自分にだけだ」

フェリド「ふふ」

フェリド「相変わらず自罰的ですね」

フェリド「で」

フェリド「最後に残った家族────」

フェリド「百夜の優ちゃんと、ここにいるレンちゃんだけは守る〜ですか？」

フェリド「愛だなぁ あははは」

フェリド「あ ミカ君 でもほんとに人間の血はすっとかなきゃだめですよ」

フェリド「血が欠乏したら僕らは暴走して《鬼》になっちゃうんだから」
レン君もとちらりと見られふいっと顔を背けた

女王とのケイヤク2→←設定(新)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す