七話 ページ9
「ったく、理鶯も変わってんな。ま、俺は別に構わねぇぜ。」
「ええ、私も構いませんよ。」
「白鞍さんはどうですか?」
「俺も、大歓迎です!」
____
という訳で、近くの居酒屋へ歩いて行くことに。
「あ、皆さん。もし良ければ俺のこと苗字じゃなくて名前で呼んでもらえたり…しませんか?」
せっかくだし、仲良くなりたい。
「その方が良いと言うならそうしよう、A。」
「構いませんよ、Aさん。」
碧棺さんは無言。…まあ、そのうち呼んでくれるかな。
その後も俺達は、他愛もない話をして歩いていた。
すると、
「…おい、碧棺左馬刻。」
急に知らない男が声をかけてきた。
「あ?ンだてめぇ。」
「なっ、俺のこと忘れたってのか。」
「忘れた…いや、見覚えはあるな。確か、女を食いモンにするシノギやって組を破門になったクズ。だったか?」
何の話だろ。よく分からないけどこいつ、危ないな。
碧棺さん達も多分わかってると思うけど、こいつは警戒したほうがいいかも。例えるなら、今すぐにでも人を殺す、そういう危ない気概を感じる。
「くそっ、どこまでもバカにしやがって!」
大方、碧棺さんへの逆恨みとかなんだろうけど。
「チッ、うるせえな。いつまでも俺様の道塞いでんじゃねぇ、邪魔だ。どきな…、」
その男は、バックポケットからナイフを取りだした。
「貴方、ここに揃っているのが誰なのか分かっているんですか?」
入間さんが、俺を庇うように一歩前に出る。
「うるせえ!!この距離だ。お前らが悠長にラップしてる間に俺は、碧棺左馬刻、お前をぶっ殺せるんだよ!!」
いくら折りたたみ式のナイフとは言え、確かにこの距離から刺されたら危険だ。
「やれるもんならやってみな。」
随分と余裕な碧棺さん。この世界でラップの力ってのはそんなに凄いのか。それとも、ただ碧棺さんが凄いのか。
「クソがァァっ!」
勢いよく刺しにかかる男。
今この男が刺そうとしているのは現役ヤクザで、その隣にいるのは警察官と元軍人。
俺が手を出す必要なんて無い。
と、頭では分かっていた。__頭では。
「ッ?!」
「おいてめぇ何やってんだ!」
でも、体は自然と動いていた。碧棺さんに向けられていたナイフは、俺の手に。
「いっ、てぇ。」
俺はとっさにナイフの刃を手で握り、止めていた。
流石に男も驚いた様でナイフを手放していた。その隙を見て俺は
「よい、しょっと。」
なんとかそいつに一本背負いをかました。
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kabi89639329(プロフ) - ムニエルさん» そうですね!お話を全部読み返してみると他のディビジョンもちょいちょい漢字になっていたので、気づけた限りでですが直しておきました!ご指摘有難う御座いました。 (2020年11月11日 22時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
ムニエル(プロフ) - 横浜じゃなくてヨコハマだと思いますよ〜漢字ではなく全てカタカナだったかと思います (2020年11月11日 21時) (レス) id: f8f9255459 (このIDを非表示/違反報告)
kabi89639329(プロフ) - レイさん» 本当ですね!!直しておきました。ご指摘して下さって、有難う御座いました!! (2020年10月28日 17時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - こんにちは!プロローグの発泡というところですが、発砲だと思います。 (2020年10月28日 11時) (レス) id: a6221f0838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙悟浄 | 作成日時:2020年8月9日 15時