三話 ページ5
「オススメの、野宿先はありますか。」
「…は？」
ここは前とは違う世界。この世界に俺は家を持っていないはず。
それに俺はスマホと財布以外何も持ってない。多分、俺が撃たれた時にそれしか持っていなかったからだと思う。つまり、俺がコツコツ貯めてた貯金はもう引き出せない…。あぁ…。
これじゃあホテルを借りるにも、金は一日で足りなくなるだろう。
「ちょっと訳あって、家も金も無くなっちゃいまして。」
「えーっと…。とりあえず、実家にでも帰ったらいかがです？それとも、何か帰れない事情でも？」
「いえ。家族は、そうですね…いない、です。」
こっちの世界には、だけどな。
「すみません。無神経なことを言いました。」
申し訳無さそうな顔をする入間さん。
「気にしないで下さい。大丈夫ですから。」
「それにしても、中々大変な状況ですね…。そうだ、ここなんていかがです？」
そう言いながら入間さんは、トントン、と床をつま先で踏み鳴らした。
「ヘ？それって…、」
この事務所にお世話になればっていう提案？
「おい、銃兎てめぇ勝手なこと言ってんじゃ、」
「だって可愛そうじゃありませんか。家も、身よりも、お金も無いなんて。」
「だったらてめぇん家に泊まらせればいいだろうが！」
「私は遠慮しておきますよ。」
からかう様にそう言う入間さん。
「あぁ！？」
案の定、怒りだす碧棺さん。
なんだこいつら。仲良しかよ。
「い、いえ。結構ですよ。助けてもらったうえに、泊めてもらうなんて…。申し訳ありませんが、一晩安全に寝られそうな場所だけ教えて頂けますか。」
「ったく、面倒くせぇな。クソが。」
碧棺さんは自分の頭を乱暴に掻いて、続けた。
「ちっとの間、ここに泊めてやる。早く金ためて出てけよ。」
「え？…え、左馬刻、本気で言ってます？」
これには入間さんも驚いた様子。いや、あんたがけしかけたんだろ。
「ここで見放して、野垂れ死にされたりしたら後味悪いだろうが。」
倒れてた俺を運んだって言ってたあたりから薄々気づいてたけど、良い奴だな。このヤクザ。ちょっと感動してるわ。
「そうでした。左馬刻、貴方はそういう人でしたね。何はともあれ、良かったですねAさん。」
「有難うございます！ほんと、助かります！まじでできる限り早く出ていくんで、宜しくお願いします！」
「おお。＿＿＿で、てめぇマイクは持ってんのか？」
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kabi89639329(プロフ) - ムニエルさん» そうですね！お話を全部読み返してみると他のディビジョンもちょいちょい漢字になっていたので、気づけた限りでですが直しておきました！ご指摘有難う御座いました。 (2020年11月11日 22時) (
レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
ムニエル(プロフ) - 横浜じゃなくてヨコハマだと思いますよ〜漢字ではなく全てカタカナだったかと思います (2020年11月11日 21時) (レス) id: f8f9255459 (このIDを非表示/違反報告)
kabi89639329(プロフ) - レイさん» 本当ですね！！直しておきました。ご指摘して下さって、有難う御座いました！！ (2020年10月28日 17時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - こんにちは！プロローグの発泡というところですが、発砲だと思います。 (2020年10月28日 11時) (レス) id: a6221f0838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙悟浄 | 作成日時：2020年8月9日 15時
