三十二話 ページ35
……なんか、寂しいな。元々は一人暮らしだったし慣れてるはずなんだけど。
〜♪〜♪
「わっ?!」
急に電話。びっくりした。誰からだろ。
ていうか、いつから俺は一人だと電話の音にすらビビるようになってしまったんだ。
情けなくなりつつ、電話をとる。
「はい、もしもし。」
『おう。A、もう帰ったか?』
電話をかけてきたのは、左馬刻さんだった。
「はい。丁度さっき帰ったとこです。」
『そうか。舎弟から聞いたと思うが、俺は家に帰ってる。お前が戻ってからにしようと思ったんだが、中々帰ってこねぇからよ。』
「そうでしたか。すみません。」
でも、そりゃ左馬刻さんだって自分の家くらいあるよね。よくよく考えりゃ事務所になんて住むわけないか。
『……どうした。なにをしょぼくれてんだ?』
「えっ?あ、いや、なんにもありません。大丈夫ですよ。」
いい年した大人が、急に一人になって寂しいだとか言えない。
『…まあこれから、夜は基本的に事務所はお前の貸し切りだ。喜べや。』
「えぇ!い、いいんですか?」
『なにがだよ?』
「舎弟でも何でもない俺を、事務所に一人にするなんて。その、俺がなんか悪いことするかもしれないじゃないですか。」
始めは左馬刻さんだってそう考えたから、ここに泊まったりしたんだし。俺が怪我したってのもあるけどさ。
『俺だって普通なら、組の人間でもねぇ奴を一人で事務所においたりしねぇ。けどまぁ、そんくらいお前のこと信用してるってこった。』
…え、え?そんなこと、サラッと言っちゃうの?!
「あ、ありがとうございます!!」
『うっせぇ。それにもしお前がふざけた真似しやがったら、ぶっ殺せばいいだけだしな。もう切るぞ。じゃあな。』
そういえば俺が初めてここに来た日の夜、俺がベッドで寝るか寝ないかってなった時もおんなじようなこと言ってたな。(※六話参照。)
ふふ、なんか懐かしい。
でも、そっかー!信用してくれてんのかー!やば、なんか超嬉しい。
よし、この嬉しい気分のまま今日はさっさと寝よう!
____
翌朝。
んーー!よく寝た。
まだ左馬刻さん来てないな……。そうだ、一郎くんが貸してくれたアニメDVD見てみようかな。
___
なにこれ、ちょっと面白いじゃん。正直、たかがアニメって思ってたけどこれは予想外。
アニメを2話ほど見終わった頃、舎弟さん達が何人かやってきた。
「おはよう御座います。」
「あ、白鞍さん、うっす。」
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kabi89639329(プロフ) - ムニエルさん» そうですね!お話を全部読み返してみると他のディビジョンもちょいちょい漢字になっていたので、気づけた限りでですが直しておきました!ご指摘有難う御座いました。 (2020年11月11日 22時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
ムニエル(プロフ) - 横浜じゃなくてヨコハマだと思いますよ〜漢字ではなく全てカタカナだったかと思います (2020年11月11日 21時) (レス) id: f8f9255459 (このIDを非表示/違反報告)
kabi89639329(プロフ) - レイさん» 本当ですね!!直しておきました。ご指摘して下さって、有難う御座いました!! (2020年10月28日 17時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - こんにちは!プロローグの発泡というところですが、発砲だと思います。 (2020年10月28日 11時) (レス) id: a6221f0838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙悟浄 | 作成日時:2020年8月9日 15時