二十八話 ページ31
「飴村、乱数さん…って。え、じゃあ今ここには、Fling Posseの三人が揃ってるってことですか?!」
す、すげぇな。
「そーゆうことになるねー!ふふ、せっかくだしこれからお茶でも…、」
「乱数。貴方、何か小生たちに用があってこんな時間に呼び出したんじゃないんですか?」
「おお、そういやそうだったな。おい乱数、その用ってのはもういいのかよ?」
飴村さんの話を遮って、二人が言った。
「あ、あー…そうだったね。んー、ごめんねAくん!僕達ちょっと用があって、今日はもう行かなきゃ。」
「まあ小生としては、このままAさんと話しているというのも悪くないんですけどね。」
「ちょっと幻太郎ひどーい!」
飴村さんがぷくっと頬を膨らませる。
「でも、今日は乱数が先約だししょうがねぇだろ。安心しろ、俺はちゃんと乱数の用に付き合ってやっからよ。」
「なんかそれ、嬉しくないんだけどー。」
飴村さんの顔が、さらに不機嫌に。
「ま、いいや。兎に角そういうことだから、またね!Aくん。」
諦めたような顔で、飴村さんはそう言って俺に手を降った。
「珍しく乱数がご機嫌斜めですし、今日はこの辺にしときましょうか。では。」
「ははっ、そんじゃーな!」
「は、はい!また!」
そうして三人は行ってしまった。
ふふ、なんかラッキーだったな。
俺は上機嫌なまま、事務所へと帰った。
______
「帰りましたよー!」
「おー。風呂沸いてるし、飯も出来てんぞ。」
事務所に着くと、左馬刻さんは煙草を吸いながらそう言った。
「…え?」
「んだよ。飯は済ましてきちまったのか?」
「いや違いますけど…、」
え、なにこの状況。帰ったら風呂も飯も出来てて、どっちでも選べだなんて。え、嫁なの?この人。
「今まで面倒かけてた分、これからは料理とか全部俺がやるって思ってたんですけど。左馬刻さん、やってくれたんですね。すみません。有難う御座います。」
素直に嬉しい。
「風呂は俺が入りたくなった。飯も、てめぇの帰りが遅ぇから腹が減って作っただけだ。どっちもただのついでだ。」
勘違いすんな、と煙草を灰皿に押し付ける。
「でも…、」
でも、飯は左馬刻さんの分も食べずに机に置いてある。腹が減ったんなら、先に食べてりゃいいのに。
待っててくれてたんじゃねぇのかなー、とか思ったり。
「"でも"、なんだよ?」
「いえ別に。じゃあ先、飯にしますよ。一緒に食べましょ!」
「おーよ。」
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kabi89639329(プロフ) - ムニエルさん» そうですね!お話を全部読み返してみると他のディビジョンもちょいちょい漢字になっていたので、気づけた限りでですが直しておきました!ご指摘有難う御座いました。 (2020年11月11日 22時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
ムニエル(プロフ) - 横浜じゃなくてヨコハマだと思いますよ〜漢字ではなく全てカタカナだったかと思います (2020年11月11日 21時) (レス) id: f8f9255459 (このIDを非表示/違反報告)
kabi89639329(プロフ) - レイさん» 本当ですね!!直しておきました。ご指摘して下さって、有難う御座いました!! (2020年10月28日 17時) (レス) id: 4fbf6d1bb1 (このIDを非表示/違反報告)
レイ - こんにちは!プロローグの発泡というところですが、発砲だと思います。 (2020年10月28日 11時) (レス) id: a6221f0838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙悟浄 | 作成日時:2020年8月9日 15時