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贅沢な胸の中 ページ45

しまった‼と思うも



もう遅い...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも



昨日一日



やさぐれにやさぐれを重ねた



スペシャルやさぐれ女は



12時の鐘が鳴っても



その魔法は解けることはなく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私「おやすみ...。」

 

 

 

 

太輔がまだ玄関にいるというのに



くるりと体を翻し



強行にリビングへと向かおうとしたら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

腕を掴まれ



少し強引に引っ張られた反動で



さっきよりも近付いてしまった太輔との距離

 

 

 

 

それでも頑なに顔を上げない私の頬を



がしっと両手で固定した太輔が



無理矢理自分の目線に



私の顔を向けさせたら

 

 

 

 

太輔「今日何かあった?今日のA、おかし...お前、どうした?目、腫れてる...。」



私「別に、何でもない。」



太輔「何でもなくないだろ?」



私「何でもないってば。映画観て泣いただけ。」



太輔「うそつけ。」



私「うそじゃない...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな心配そうに私を見ないで...



私なんかの変化に気付かないでよ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

涙なんて見せたら



太輔はまた私を心配する

 

 

 

 

絶対流しちゃいけないって




困らせるだけだって



我慢したはずなのに...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前の太輔の顔が



だんだんボヤけてきて

 

 

 

 

表面張力から脱落した一滴が



頬を伝わったのがわかると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太輔「泣くなよ...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

滲む涙の先の太輔の表情は



残念ながら未確認だったけれど

 

 

 

 

何故だか贅沢にも



太輔の温かい胸に



優しく包まれた

私の覚悟→←飴と鞭とツンとデレ



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作者名:kaanaa | 作成日時:2013年3月25日 0時

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