検索窓
今日:6 hit、昨日:4 hit、合計:886,208 hit

飴と鞭とツンとデレ ページ44

たくさん泣いたせいで



目の周りの腫れと頭痛に見舞われ



取るに取れない脱力感から



無駄な一日を過ごし



リセットを試みた深夜12時

 

 

 

 

眠気が襲ってくることもなく



ただソファーに座って



坊さんの如く



無の境地に足を踏み入れたところで



部屋のインターホンが鳴った

 

 

 

 

何せ無だったもんで



こんな夜中の訪問者に特に警戒もせず



それが誰とも考えず



無防備にも部屋の扉を開いたら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見る見るうちに眉間にシワが寄っていく太輔が



ずいっと玄関に入ってきて



開口一番

 

 

 

 

太輔「俺じゃなかったらどうすんの?」



私「え...?あ、お疲れ様。」



太輔「お疲れ様じゃなくて、警戒心なさすぎ。」



私「...あ...。」



太輔「ちゃんとインターホンで確認しろよ。」



私「...そうでした。」

 

 

 

 

シュンとなる私の頭を



ポンポンと軽く二度触れて



今度はとびきり優しく

 

 

 

 

太輔「おとなしくしてた?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この飴と鞭...



ツンとデレ...

 

 

 

 

もうやめて...



これ以上私を甘えさせないで...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私「どうしたの?こんな夜中に。何か用だった?」

 

 

 

 

俯きながら可愛げもなく言い放つ私に



きっと



目の前の太輔は驚いていて

 

 

 

 

太輔「...朝バタバタしてたから、体調気になって。」



私「もう大丈夫。昨日はごめんね。」



太輔「...A?」



私「太輔も寝れなかったんじゃない?もう帰って?明日も早いんでしょ?」

 

 

 

 

あきらかにおかしな態度を見せてしまったのは



感情を押し殺すことのできない私の不甲斐なさ



こんなんじゃ



太輔がおかしく思うのも無理はないはずで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太輔「こっち見ろよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び



鞭でツンの太輔到来

贅沢な胸の中→←手紙



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (781 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1210人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:kaanaa | 作成日時:2013年3月25日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。