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太輔の負い目 ページ14

片道5分の家への帰り道

 

 

 

 

「責任取んねぇと...。」

 

 

 

 

太輔の言葉が頭から離れてくれなくて



声を押し殺しながら



唇を噛み締めながら

 

 

 

 

今までの笑顔も



あの優しさも



私にくれた気遣いも

 

 

 

 

全部全部太輔の負い目だったんだって



私は太輔のお荷物になってたんだって

 

 

 

 

残酷な事実を思い知らされて



自分の部屋に入った途端



目の前にあるベッドに顔を埋めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――Prrrrr...Prrrrr...――

 

 

 

 

太輔からだってすぐわかったけど



出るに出られない今のモチベーション



それでも



出なかったらきっと心配するだろうって



それが責任からくるものだとしても



今まで散々無意識に迷惑をかけてきたから



これ以上迷惑はかけちゃいけないんだって

 

 

 

 

もうすでに10コールくらい鳴り続けている携帯に応答した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私「もしもし。」



太輔「あ、出た。A今どこ?」



私「...あ...ごめん...寝てた...。」



太輔「え?まじ?」



私「ごめん、ごめん。電話切ったまま寝ちゃってたみたい(笑)。」



太輔「何だよ(笑)。なかなか来ねぇから心配しただろ?」



私「ごめんね。」



太輔「いや、何かあったわけじゃねぇならいいけど。」



私「今日やめとく。このまま寝るね。」



太輔「わかった。またマンションでな?」



私「ん...。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

精一杯の私のうそ

 

 

 

 

これからどうしたらいい?

 

 

 

 

10年も想い続けてきた太輔を



普通の友人としてみることなんてできない



かといって



このままの関係を続けたって



自分がみじめになっていくだけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いっそのこと



太輔に彼女でもできれば



















そしたらこの気持ち



封印できるのに...

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作者名:kaanaa | 作成日時:2013年3月25日 0時

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