ある3連休 ページ11
ある3連休
随分長い間
実家に寄りついていないことに気付いた私は
久々の帰省をするため
3日分の洋服に身の回りの物をバッグに詰めて
夜遊びと勘違いされるのは嫌だから
忘れずに太輔にメールでその旨伝えて
慣れ親しんだ我が家へ
離れてみてわかった親のありがたみ
日々の感謝の意を込めて
最大級の親孝行
親の不安要素を取り除くため
炊事、洗濯、掃除に勤しんで
なかなかポイント加算できたんじゃない?って
やりきった感満載の2日目の夜
夕食を済ませ
あと片付けを終えた後
自分の部屋に戻ったら
途端に鳴り響く携帯の着信音
――Prrrrr...Prrrrr...――
私「もしもし。」
太輔「俺だけど。」
私「あ、太輔?」
太輔「のんびりできてる?」
私「まぁね。」
太輔「そっか。よかったな。」
私「うん。太輔は仕事終わったの?」
太輔「まぁな。」
私「ん?何かうしろ騒がしいけど?」
太輔「今どこだと思う?」
私「わかんない。」
太輔「ちょっとは考えろよ(笑)。」
私「飲んでるの?」
太輔「ノーヒント。」
私「えー、わかんないよ...。バーじゃこんな騒がしくないもんね?」
太輔「さぁ。」
私「クラブとか?」
太輔「違う。」
私「じゃあ...居酒屋?」
太輔「残念。」
私「えー、どこ?」
太輔「教えてほしい?」
私「別にいいや。」
太輔「は?」
私「うそうそ(笑)。教えて?」
太輔「教えない。」
私「拗ねないで教えてよ(笑)。」
太輔「拗ねてねぇよ。俺、いつもの溜まり場にいるんだけど。」
私「え?いつものって?」
太輔「小澤んとこ。」
私「え?こっち帰ってきてるの?」
太輔「明日オフ貰えたから。」
私「そうだったんだ。びっくり。」
太輔「今から来れる?」
私「うん。大丈夫だよ。」
太輔「迎えに行く。」
私「いいよ、一人で平気。」
太輔「でも、もう暗いし。」
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作者名:kaanaa | 作成日時:2013年3月25日 0時