検索窓
今日:4 hit、昨日:10 hit、合計:190,606 hit

* 無 線 の 勉 強 * ページ37

小林 side


例のAちゃんが、何かしましたか?と言えば、一斉に俺と智之を指差してくる。え?俺なん?って思った。




G49「誠司さんが俺にオモチャのゴギブリ投げて、それに菅野さんが殺虫剤振り撒いて、換気しようと思ったら、何かベルが鳴り出してん」


『あ、そうなんや』




火災やなくてほんま良かったわ。ちょっと無線入れるから、待って。とまた無線に向かって話し出す。




『Aから大隊長。誤発報の原因については、殺虫剤の煙を感知したものです。どうぞ』


大隊長「《了解、これからそちらに向かいますから。どうぞ》」


『伝令、受信いかが?』


伝令「《伝令、受信了解》」




クルッとこちらに向き直って、はあ。っとひと息ため息。はい、すみません。これから説教されるんですよね。




『今回は火災やなくて良かったですけど、感知器を発報させる様な遊びはやめてください。あなた方選手はもちろん球団の管理体制について問われてしまうんですよ?』


G22「はい、すみません」


『喫煙が何で喫煙ルームだけかも、わかりますよね?これ、煙感知器って言って煙で火事かどうか判断するんです。殺虫剤振り撒いたら、感知しちゃうやないですか』


G19「申し訳ありません」


伝令「A士長!着きました」


『オッケー、写真撮って。機関には無線入れといてあげるから』


伝令「待ってください。A士長の無線聞きたいです。」


『辞めた人間の無線聞いてどうすんのよ』


伝令「勉強です」


『はいはい。わかったから。無線貸せ。……伝令から機関。』


機関「《A?は?》」


『現場報告、感知器にあっては煙、ロッカールーム内で使用した殺虫剤の煙を感知し発報したもの。煙・臭気はなく火災の事実なし。なお、傷病者の事実も無し。どうぞ』


機関「《了解》」




すらすらっと無線を入れるAちゃんの隣でキラキラした目をした男が1人。Aちゃんの後輩なんやろうな。




『写真撮ったら大隊長を待っててや。私、この人らの体調に異常がないかだけ診るために、一式、向こうのロッカールームに取りに行くから、ここ離れるな。』




その事も来たら大隊長に伝えといてや。と言うと伝令さん(?)を残してロッカールームを出るAちゃん。




G6「昨日、前職、消防士って聞いたけど、ほんまやったんやな」


G49「消防の仕事しとる姿、初めて見ましたけど」


G22「めっちゃカッコええやん」


G19「誠司、少しは反省しろ」




.

* イ ケ メ ン 再 来 *→←* イ タ ズ ラ の 先 *



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
254人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:歌子(かこ) | 作者ホームページ:https://bit.ly/35Iex9O  
作成日時:2018年8月31日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。