* 友 達 * ページ16
You side
『ごちそうさまです』
64「いーえー」
ほぼ私の物なのに結局、谷口さんに払ってもらう。少し罪悪感。溶けちゃうから今アイス食べたい。風呂上がりで熱いし。と言う谷口さんは持っているビニール袋の中からアイスを取り出す。
64「Aちゃんは?」
『私も食べます!』
はい。と渡されスリッパをパタパタさせながらアイスの袋を開く。買った物を持ってもらっていて上手く開けられない谷口さんに、これ、どうぞ。と言えば。ありがとう。と可愛い笑顔。これはきゅんきゅんするやつ。
64「お風呂上がりのアイス美味しい」
『背徳感半端ないですけど』
64「ほんまにね」
エレベーターに乗り込み8階のボタンを押す。谷口さんっておいくつなんですか?と聞くと、遥輝とタメだよ。と。よかった敬語使っておいて。年上のお兄さんや。
『そういえば、どちらの部屋でやってるんですか?』
64「優心くんところの部屋だと思うけど」
『ほんなら803号室ですね』
64「何で知ってるん?」
『お風呂入る前に優心くんと会って教えてもらったんです』
そっか。だからか。と谷口さんが答えたところで8階に着く。じゃあ部屋でバスタオルとか干し終わったら行きますね。と部屋に戻ろうとすると、待って?と呼び止められる。
『どうしました?』
64「その…谷口さんって呼び方?距離遠ない?」
『谷口さん年上ですし、さすがに、きゅんなんて呼べないですよ』
64「いや、きゅんはファンの方が呼んでくれとる俺のあだ名ね」
何で友達に、きゅんって呼ばれなあかんねん。と。私と谷口さん、友達なんですか!?と聞けば、友達なんちゃうの?と。
『やってさっき会ったばかりですよ?馴れ馴れしく呼んだら失礼なんちゃいます?』
64「やって遥輝は遥輝さんやん」
まあ確かに。慎吾が遥輝さんって呼んでたから一緒になって呼んでるけども。と悩んでいると、卓さんも卓さんやん?と追い討ち。
『烏滸がましいですが……雄也さん?って呼んでええですか』
64「よっしゃ、それ!」
『でも、さん。より、くん。っぽいねんなあ』
64「どっちでもいいよ」
ほんなら雄也さん、部屋にバスタオルとか干してから803号室行きますね。エレベーターホールで雄也さんと別れて自分の部屋に向かう。友達。友達。友達増えた!
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作者名:歌子(かこ) | 作者ホームページ:https://bit.ly/35Iex9O
作成日時:2018年8月10日 11時