◇1.恋煩い�� ページ9
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日本酒が入ったグラスを傾け、ため息を零す。
「…隊長が美しすぎて辛い」
「
「抱きしめたいし接吻もしたい」
「然り」
「なんならあの白い肌に吸い付いて
慎ましやかな秘口に昂りを挿…」
「それ以上はいけない、A」
ペラペラと壊れた機械のように、
自分の欲望を吐き出す、旭陸軍大将こと
「いくら妖美であれどもあのお方に触れる事は僕達には許されない、いや、許されないどころか罪だね」
「その汚物を見る目をやめろ、夜」
じっとりと呆れ半分の顔で見詰めてくる双子の兄が
憎たらしい。
「だいたい、隊長にはお相手が居るだろう
あんなに美しく純麗なお方を放っておくなんぞ、
男ならば出来ないだろうに」
「…
「…失恋かい？」
「あぁ…安心しろ初めからだ」
「…ふふっ、あのお方は一体どんな色男のものなのだろうね」
「……………。」
Aの目が不機嫌に歪む。
ただでさえ目つきの悪い目元は、極悪殺人鬼のような具合である。軍人である以上人殺しであることは間違っちゃいないが。
「…あのお方は誰のものにもならん」
「おやまぁ。その自信はどこから来るのかね、
陸軍大将殿」
「そういうお方だからだ。
お前は知らんだろうな、夜。
俺は…あの国にいた頃から隊長の元でこの命を
捧げてきた。あのお方が誰かのものになるなど…」
「個人的な見解で物事を判断するのはやめたまえ。
憶測や偏見で隊長を語るんじゃない。
分かるかい、A。
あのお方が誰とどうなろうが関係ないし、
それをどうこう言う権利は僕らにはない」
ぴしゃりと叱責するように。ただし冷静な声音でAを制止した。
その浅葱色の眼を細めて鋭い眼光で諭すように見つめる様は、曲がりなりにも彼とて軍人という事を知らしめている。
…だが、果たして、並べられた御託が本心だとは限らない。
「…夜、貴様
───ちっともそんな事思っちゃいないくせに」
愉快気に顔を歪めて、唇で弧を描く。
双子の兄のことをよく知るのは、間違いなく自分だ。
…だって。コイツは自分と同じく仄暗い感情を心のどこかで燻らせているからだ。
その御託がいい子ぶった嘘であることくらい容易に分かった。
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はざくら(プロフ) - とても文が綺麗で大好きです！ (2019年10月13日 10時) (
レス) id: 86be810755 (このIDを非表示/違反報告)
ルーカス - 楽しみにしてます！！ (2019年4月13日 14時) (レス) id: 9beb8a0104 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 周りに同志がいなかったのもで…ちょくちょくコメントします。本当に絵が好きすぎなので。 (2019年4月9日 20時) (レス) id: 0510066ef5 (このIDを非表示/違反報告)
十五夜草(プロフ) - 夜さん» 某サイトも見て下さり、ありがとうございます。絵の方は、かなり捏造多めですが、見て下さり嬉しいです！励みになります ！私も白最推しなので、同志が居て下さり心強いです:-)笑 (2019年4月7日 14時) (レス) id: 82b1fa153c (このIDを非表示/違反報告)
十五夜草(プロフ) - ルーカスさん» 読みやすいとのお言葉、嬉しいです…！はい、ご期待に添えるよう、精進して参ります :-) (2019年4月7日 14時) (レス) id: 82b1fa153c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五夜草 | 作成日時：2019年2月22日 12時
