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マンションに着き、初めてエントランスの先へ入った。
家まで送っても、
いつもエントランスの手前までだったからだ。
部屋番号は知っていたし、
Aのマンションのエントランスもオートロックだが、
その暗証番号は知っていた。
何故なら、離れないと約束した日、
抱き締めあっていた時に、彼女が教えてくれたから。
……
…
『ねぇ、春千夜。
家まで送ってくれるけど、
部屋には上がろうとしないよね。何で？』
春 「あァ？上がってほしいのか？」
『べ、別にそういうわけじゃなくて！
ただ、何でかなって気になったの！』
春 「あー……、
俺みたいないい男が出入りしたら、
他の住人から妬まれるだろ？」
『はあ？
会社のビルの真ん前で待ち伏せしてた奴が
何言ってんの？』
春 「うっせーな。」
春千夜は抱き締めていた腕を解き、
Aの耳を両手で塞いだ。
春 「お前を守る為だ、バーカ。」
そう。エントランスの先に入らなかったのは、
春千夜なりの考えがあった。
彼女と自分が親密な関係に見えて、
狙われることがないように。
だから送る時も、
ほんの少し後ろから尾いていくようにしていた。
そのせいで、ストーカーのようになってしまったが。
後は単純な話だが、
部屋に上がれば、襲わない自信がなかった。
『何？今なんて言ったの？』
春千夜は彼女の耳から手を離し、
もう一度抱き締めて、いいから寝ろ、と言って
目を閉じた。
するとそんな男の想いを知らない彼女が、
屈託のない笑顔でこう言った。
『春千夜ならさ、遊びにきてもいいよ。
ここ、調理器具とかほぼ無いからさ、
ウチで今度ご飯食べよ？
特別に、部屋番号と、エントランスの番号教えてあげる！
……変なお願い聞いてくれたお礼ね？』
…
……
そんなわけで、
不用心にもこんな裏社会の男に
部屋番号とエントランスの暗証番号を教えたA。
ちなみに、アイツの部屋でメシを食うという約束は
まだ一度も実現していない。
会いに行ったら、話を聞いてやって、
おそらく文句ばかり言ってくるアイツをキスで黙らせ、
メシを作らせよう。
電話を無視したことは、
デコピンくらいで許してやらないこともない。
それから、もう一つ言ってやってもいい。
……もう、絶対に離れないから、
俺の女になれ、と。
しかし、部屋の前でいくら名前を呼びかけても、
彼女が部屋から出てくることはなかった。
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きりん(プロフ) - ただのオタク☆さん» お待たせしておりますm(_ _)m時間未定ですが、明後日からスタート予定で準備中ですので、またどうぞご贔屓に……♡！ (2023年1月11日 21時) (
レス) id: ee22706dc1 (このIDを非表示/違反報告)
ただのオタク☆(プロフ) - 家出もうすぐ完結かぁ！！！悲しいけどこっちの続編くるから楽しみやなぁ！！！！ってことで、待ってます！（？） (2023年1月11日 21時) (レス) @page46 id: f4bc07de09 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - 継澪♪さん» いやいや、遅いなんて事はありませんよ(^^)いつもコメントありがとうございます！頑張りますね！継澪さんもね(*´꒳`*) (2023年1月11日 12時) (レス) id: ee22706dc1 (このIDを非表示/違反報告)
継澪♪(プロフ) - 完結おめでとうございます！反応っちゃ遅れちゃいましたね💦言おうと思っていたんですが、忘れてました💦これからもきりんさんの小説楽しみにしているので、引き続き頑張ってください！お体にもお気を付けて！ (2023年1月10日 20時) (レス) @page46 id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - 灰かぶりさん» コメントありがとうございます！また楽しんでいただけるよう頑張りますので、恋人編スタートまで少々お待ちくださいませ(^^)身体まで気遣って下さり、本当にありがとうございます！灰かぶりさんこそ、お気をつけてm(._.)m (2023年1月9日 3時) (レス) id: 11fead1de9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん
| 作成日時：2022年12月22日 1時
