． ページ3
春 「オラ、A。口開けろよ。」
『は、恥ずかしいですよ…。』
春 「そんなんじゃ入らねーだろ？
さっさとしろ。
じゃなきゃ無理矢理突っ込むぞ。」
『ま、待って、
……ていうか、
何にやにやしてるんですか、春千夜さん。』
にやにやしながら
スプーンにご飯を乗せて迫ってくる春千夜さん。
会話だけ聞けば、かなり怪しい。
そして、彼は間違いなく確信犯である。
とりあえず何やら満足したらしい彼は、
思いの外すんなりとスプーンを渡してくれた。
そして無事に朝ご飯を終えたのを見て、
春千夜さんは電話をかけに部屋を出て行った。
しばらくして採血をしに来たお医者さんに
シャワーを浴びたいと伝えると、
少し早いが点滴を外してくれた。
しかも、採血の結果次第では今日中に帰ってもいいと。
そしてこっそり私に耳打ち。
医 「傷は化膿する様子もないし、
止血の状態も良さそうなので、
あと2〜3日は誰かにガーゼだけ
換えてもらってください。
……三途さんより、九井さんをおススメします。」
た、たしかに…。
まぁ、春千夜さんはそもそもビルにずっといるわけじゃないので、
必然的にココくんにお願いすることになりそうだけど。
そして春千夜さんが持ってきてくれた
果物はどこにいったのか聞こうとしたら、
逃げるように部屋を出て行った。
あ、多分果物返ってこないな。
春 「A。」
『はい。』
春千夜さんは用件を言わずに、
黙って私を抱き締めた。
にやにやしているかと思えば、
不意にこういう真剣な雰囲気を出してくるので、
心臓に悪い。
『はる、ちよさん？』
春 「もう、帰ってもいいんだろ？
今、アイツに聞いた。
俺、今日は夜から仕事で迎えに来れねェ。
しかもトラブルがあって、もう出なきゃなんなくなった。」
『う、うん…。』
春 「明日、朝に迎えに来る。
入り口まで出てこなくていいから、
ここにいろよ？」
『えっ……、
お迎えに来てくれるんですか？』
春 「このまま連れて行きてェくらいだけどな。」
そう言って春千夜さんは
深いけど優しいキスをして、
私の唇を親指でふにふにと触った。
春 「明日は、ここにその口紅塗って見せてくれんだろ？
いい子で待ってろよ。
じゃあな。」
『あっ、あの、行ってらっしゃい……！』
彼は私の頭を少し乱暴に撫でてから
部屋を出て行った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 399人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きりん(プロフ) - 継澪♪さん» 激しいコメント、ありがとうございます！笑 (2022年12月28日 11時) (
レス) id: 889df0a45e (このIDを非表示/違反報告)
継澪♪(プロフ) - あぁぁぁぁあ！キスされだァァァ（ (2022年12月28日 9時) (レス) @page40 id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - フェアリーさん» フェアリーさん、コメントありがとうございます！作者も参列したいです(°▽°)（笑）それは、結婚式のリクエストとお見受け致しました！竜胆くんの職業的に、式とまではいかないかもですが、前向きに検討させて頂きますね〜♡ (2022年12月25日 22時) (レス) id: 889df0a45e (このIDを非表示/違反報告)
フェアリー(プロフ) - あの、夢主ちゃんと竜ちゃんの結婚っていつですk(( 結婚式呼んで欲しいです((( (2022年12月25日 21時) (レス) @page37 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
きりん(プロフ) - yumさん» 作者もずーっとネットで探しております（笑）薄い紫色の、50×50くらいの、ふわふわもちもち竜胆くんとお聞きしています（笑） (2022年12月25日 19時) (レス) id: 889df0a45e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きりん。
| 作成日時：2022年12月16日 13時
