検索窓
今日:1 hit、昨日:16 hit、合計:155,130 hit

ページ40

とにかく殴られた場所が悪すぎるとのことで、
目を覚ますか分からず、
何らかの障害が残る可能性も否定できないらしい。







勿論、身体だけの問題ではない。
数ヶ月前まで日常的に殴られ、蹴られるような生活を送っていた上、
今回の事件が起こったのだ。
男に対するトラウマになってもおかしくはない。






また着衣の乱れについては、
彼女が覚醒している時のものなのかは定かではないが、
抵抗の跡がなかったため、
意識がない状態でのことだろうとのこと。






おそらく最後まで、ということはないそう。
連れ去られてから追いかけるまでが
かなり早かったお陰だ。






ただ上半身や、両脚の一部は不自然にべたついており、
最後まではされなかった、というだけの話。
汚い手で触られたり、舐められたりしたのだろう。






つまり、目を覚ましても
彼女にとっては地獄かもしれない。
それが医者の見立てだった。






黙ってそれを聞いていた2人だったが、
竜胆が医者に掴みかかり、
お前医者だろ、何とかしろよ!!!と叫ぶ。
九井も同じ思いなのだろう、竜胆の腕に手をやるが、
止める力が入っていない。






部下が数人がかりで
闇医者から2人を何とか離した。







九 「俺があの時、
一緒に下に降りていれば…!!」






竜 「違う、俺が封筒をすぐに見せてもらっていれば、
もっと警戒できたんだ…!
最初に頼ってくれたのに!!」







色々な後悔が押し寄せる2人に、
医者が恐る恐る声を掛ける。






医 「すみません…、
とにかく…、ウチに運びましょう。
急いで脳の検査をしてみます。
点滴も必要ですし。」






九 「……あぁ、わかった。」






竜 「俺、兄貴やヤク中と合流する。
ココ、着いて行ってやってくれ。」






九 「……いいのか?」






竜 「お前だって助けに行きたかっただろ。
悔しくて何かぶん殴ってたのか?
手、やべーことになってる。
ついでに手当てしてもらってこいよ。」






竜胆の言う通り、
自分が現場ではなく指示役に向いていることを頭では理解していても、
もどかしくて堪らなかった九井は、
何度も何度も壁や机を殴っており、その右手の甲は、血塗れになっていた。






そうしてAには九井が付き添う事になり、
竜胆は環のオフィスへ向かった。

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (201 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
444人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

きりん。(プロフ) - yumさん» この春千夜は、好きになっちゃいますよね。作者ですらそう思います。笑 嬉しいお言葉、ありがとうございます! (2022年12月7日 21時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)
yum - いや、もう、マジで神です。春千夜、、、ヤバい、カッコよすぎる。きりん。さん天才すぎます。語彙力ゴミですみません💦 (2022年12月7日 19時) (レス) @page50 id: 078a32e2da (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月??_低浮上_さん» 可愛いですね!ほっこりしました(^^) (2022年12月7日 19時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)
紫月??_低浮上_(プロフ) - きりん。さん» ʕ•ﻌ•ʔฅ´- はい! (2022年12月7日 14時) (レス) id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月??_低浮上_さん» 実は、私的にはさらに甘い展開を、この後ご用意しております!ぜひお楽しみに! (2022年12月7日 14時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:きりん。 | 作成日時:2022年11月25日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。