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くっそ、気持ち良さそうな顔で寝やがって。
ソファの前にしゃがみ込み、
餅みてェな頬を摘む。
自分の部屋に連れて行ってメシの前に食っちまうかと、
抱き上げようとした時。
『は、……ちよさん……?』
春 「チッ、起きたのかよ。」
ゆっくりと開かれた大きな瞳。
目が合って数秒すると、慌てて飛び起きた。
『……あっ、すみません!ご飯!
すぐ作りますね。』
すぐに立ち上がり、キッチンに向かおうとするのを
腕を掴んで引き留める。
春 「お前、こんな所でアホみたいに寝てンじゃねぇ!
灰谷兄辺りが先に見つけてたら
とっくに食われてンぞ!」
緩いトップスに、
細ェ脚が丸見えのショートパンツ。
随分脱がせやすそうな部屋着だ。
アイツに見つかってたら、今頃とっくに突っ込まれてる。
『蘭さん…?
すみません、気を付けますね。
心配してくれてありがとうございます。
……あ、春千夜さん。』
春 「なんだ、バカ女。」
『おかえりなさい。』
春 「…………さっさとメシ作れ、A。」
呑気にへらりと笑ってそう言ったコイツに、
一気に毒気を抜かれたような気分になって、
腕を離してソファへ座った。
『はーい、すぐ出来ますからね。』
ソファで待っていると、
本当に料理がすぐに出てきた。
春 「……ん。まぁ、悪くねぇな。」
隣で呑気な顔して
茶を飲みつつ俺の様子を見てくるA。
春 「何だ、お前は食べねーのかよ。」
『えっ、あぁ、あんまりお腹空いてなくて。』
春 「軽すぎるから、もっと食えって言っただろうが。
オラ、口開けろ。」
俺は唐揚げを1つ箸でぶっ刺して
口に突っ込んでやった。
『んむっ……、ん……、はぁっ。』
春 「は?なんか、えっろ。」
『えっ?!』
春 「そういや、お前、家買ってもらったンだろ?
いつから移るんだよ。」
『明日からです。
私、今日聞いて…。
もう、本当に申し訳ないです。』
春 「あ?いんだよ、貰えるモンは貰っとけ。
明日か……、チッ、タイミング悪ィな。」
『どうしたんですか?』
春 「送迎、誰かつくんだろ?
家ン中まで上げんじゃねぇぞ。」
『は、はい…。』
春 「明日は無理だけど、
そのうち時間作って様子見に行ってやるよ。
どえろいの着て待っとけ。」
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きりん。(プロフ) - yumさん» この春千夜は、好きになっちゃいますよね。作者ですらそう思います。笑 嬉しいお言葉、ありがとうございます! (2022年12月7日 21時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)
yum - いや、もう、マジで神です。春千夜、、、ヤバい、カッコよすぎる。きりん。さん天才すぎます。語彙力ゴミですみません💦 (2022年12月7日 19時) (レス) @page50 id: 078a32e2da (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月??_低浮上_さん» 可愛いですね!ほっこりしました(^^) (2022年12月7日 19時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)
紫月??_低浮上_(プロフ) - きりん。さん» ʕ•ﻌ•ʔฅ´- はい! (2022年12月7日 14時) (レス) id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - 紫月??_低浮上_さん» 実は、私的にはさらに甘い展開を、この後ご用意しております!ぜひお楽しみに! (2022年12月7日 14時) (レス) id: c098a97284 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりん。 | 作成日時:2022年11月25日 19時