九井さん、今日はどうしましたか？ ２

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得体の知れない男の身元の割り出しを続けていると、男がヤクの売人だということが分かった。



帽子で顔を隠していたが、
見切れていた手首のタトゥーが特殊なもので、そこから何とか辿り着いたのだ。




これで新しいヤクを扱っていたという、蘭が拷問した下っ端との話と繋がってきた。





ただ、この男。根城が分からない。
というより、ない、のだ。
故に接触が困難。




一定期間で姿を現しては消している。
今、一体どこのエリアにいるのかは誰にも分からない。




鶴蝶が車で去っていった奴を、部下に尾行させたらしいが、見事撒かれたらしい。




一応ナンバーで検索をかけたが、ヒットせず。きっと偽造ナンバーで、尾行に気付いて張り替えたのだろう。もしくは車を乗り換えたか。





蘭や鶴蝶たちも、その日は特別な収穫もなく帰ってきて、
一旦それぞれの仕事へと戻った。




俺は、自分の仕事をこなしつつ、
範囲を広げながら奴の足取りを追った。








それから3日後。
四徹明けの俺は、仮眠でも取ろうとデスクから立ち上がった。



すると扉が大きな音を立てて乱暴に開かれる。

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