【アルスラーン戦記】癒しの血脈者 (ページ9)

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５歴「逆の立ち位置」ページ9

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そのため、彼女の通常時の瞳一種類以外、色を変えたりはできない。

その瞳は彼女が亡き母から受け継いだ、一族などは“関係のない”もう一つの瞳だからだ。

説明が長くなったが話を戻すとしよう。

ギーヴはフィアラに睨み付けられても尚、
自分とフィアラの一夜の妄想を膨らませ話し続けていた。

―――…なんで自由がモットーの私がさっきからず～っとコイツにツッコまないといけないんだ…？

フィアラは未だに話続けるギーヴをスルーしながら思った。

本来ならばいつも、自由をモットーに生きているフィアラとギーヴは立ち位置が逆だ。

自由気儘に動くフィアラにギーヴがツッコむ。
それが本来の立ち位置なのだ。

しかしフィアラは、
「エクバターナには行かない！」とギーヴに嫌々連れて来られていたあたりから、ギーヴのペースに呑み込まれ、
口調が大分キツくなり、一人称も今や本来の『あたし』から『私』に変わって、
通常のフィアラではない別人になっていた。

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