Dr.じゃんぷ×Pt.じゃんぷ そのに。

・ ページ33

side:Yuya


涼介「…やだ、行きたくない。」


雄也「なんでよ笑 しんどいでしょ？」


涼介「しんどくないもん、帰る…っ」


車に一緒に乗るところまでは良かったんだけど、行き先が病院だと分かった途端絶対に降りようとしない。笑


困ったなぁ…。今日は俺1人だし。


雄也「じゃあ熱なかったらいいよ。体温計あるから測って？」


自分の体調管理も含めて鞄に入れてあった体温計を渡すと、本当に自分の熱を疑っていないのか渋々とはいえ測り始めた。


さっき触った感じ絶対あるんだけどね？


雄也「…ほら、もう音鳴ったでしょ。そんな見つめても変わらないから笑」


表示されたディスプレイを見ると案の定38度5分。いやいや、よくこれで隠そうとしたよ…。


涼介「なんで…、」


雄也「カメラ回ってたしね、気張ってたんだよ。それだけ山田が頑張ってたって事じゃん。」


体温計を見て漸く自覚したのか、さっきとは比べものにならないくらい萎れている。


涼介「でも…びょーいん、やだぁ…っ泣」


雄也「んー…じゃあお家帰るかぁ。」


そう言った途端ぱっと顔を上げる山田。


涼介「…いいの？」


雄也「うん。でもお家でちょっと診察させて？」


涼介「えぇ…。」


今度はあからさまに嫌そうな顔をする。表情豊かだな笑


雄也「…嫌ならやっぱり今から病院行くけど。」


涼介「！わかった、分かったから…」


移動車に必要な物が入ってる鞄も積んでるし、病院に行かないからってやる事そんなに変わらないんだけどね。


行くまでに手こずるくらいだったらさっさと諦めて、山田の家で診察した方が効率がいい。


雄也「着いたよ、ゆっくりでいいから歩ける？」


涼介「ん…、」


この移動の数十分ですら悪化してるのが分かるくらいぐったりしてるな…

　

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す