第134話 重なり合って震えた ページ43
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溜息を一つ吐いて、セブルス君に事の顛末を明かした。
「なるほど…そんな事になっていたのか」
「……ちゃんと言わなくて、ごめん」
「こうして打ち明けてくれたんだからもういい。だが、今後またこういう事があれば容赦なく怒るからな」
「うっ…覚悟しとくよ…」
顔を蒼褪めさせながら唸るように返事を返すと、セブルス君は控えめに微笑んだ。その笑顔がやけに楽しそうだったのが気にかかった。
「ハハ、もしお前が話してくれていなかったら、この自作の追跡薬をこっそり夕食に混ぜて物理的に場所を突き止めるつもりだったからな」
そう言いながらセブルス君は懐から小瓶を取り出した。水色で半透明なそれに私の目は釘付けになった。
「えっ、っていうか追跡薬って何！？またオリジナルを作ったなんて聞いてない…！」
「説明しようにもお前が勝手に何処かへ行ってしまうんだろうが」
「で、でも放課後じゃなくたって教室移動の最中とか」
「話し始めたら長くなるし、僕は一度始めた魔法薬の話を中断するのは嫌だ」
「たしかにそれは…私も消化不良で授業に集中できない。…私の自業自得だな」
「そうだ、わかったらこれに懲りて深く反省しろ」
「反省します…」
とうとう背中を丸めて机に突っ伏してしまった私の手にセブルス君は自分の手をそっと重ねた。…………最近、こういう軽いスキンシップが増えた。彼に何か心境の変化が大なり小なりあった事は恐らく間違いないだろうが、その度に私の心臓は律儀に反応をするので気が休まらないったら無い。わざと凪いだ素振りを見せるのは結構疲れるのだ。
「で、進歩はどうなんだ？何かできるようになったのか？」
「閉心術があと一歩で完成する感じかな。あと姿現しも教わってる」
姿現しは一定の年齢に達しない限り使用不可である。
専ら死喰い人が使用する黒靄を纏って飛ぶアレは潜入後、誰かしら死喰い人教えてくれるものらしい。寧ろ事前に使い方が分かっている方が、誰かが闇陣営の情報を漏らしている可能性があると思われ怪しまれるというのが校長の言い分だ。
私の情報は主に校長からだ。私と校長の繋がりがバレる事は絶対にあってはならない。なんて危険なことを言うんだと校長を恨んだがこればかりは譲歩せざるを得ない。
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しう - ネームが、バグってしまってるんですけど… (2022年10月22日 9時) (
レス) @page1 id: f32468df16 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 劉嘩さん» ありがとうございます！自分では面白いのか？と手探りで書いているのでそう言って頂けると嬉しいです。 (2019年7月31日 0時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
劉嘩 - 一気読みしちゃいました。面白かったです!!これからも無理をしない程度に頑張ってください!!応援してます!! (2019年7月29日 17時) (レス) id: 8c95e35653 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - えぬさん» ありがとうございます！最近更新停滞気味で申し訳ありません…これからも宜しくお願いします。 (2019年6月23日 18時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ(プロフ) - 今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました…！！これからも頑張ってください！！ (2019年6月16日 19時) (レス) id: 56c93dfa56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年12月5日 2時
