第131話 貴方が叩けば鳴る私 ページ40
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ダンブルドアとの相談で、私が校長室に訪れた時に手が空いていれば相手をしてもらえる事になった。
だから私は暇さえあれば、校長室の合言葉を教えてもらった事を良いことに、ほぼ毎日を校長室で手解きを受けて過ごした。
−−−−
いつも通りの１日だった。それが壊れたのは、本日の最後の授業を終えて、その後の予定を別にする筈であった彼に夕食の約束を取り付けて、その場を去るべく歩き出そうとした、その瞬間だった。
前を歩いていて背中しか見えないセブルス君が無言なことに冷や汗を流しつつ、彼に掴まれた右腕を見つめる。
＿＿＿聞きたいことがある、この後少し時間をくれないか
疑問形である筈なのに拒否権が彼の威圧によって勝手に放棄されていたことがますますこの後のことを恐ろしく思わせた。
手を引かれるまま辿り着いた先は、なんといつかの空き教室だった。これは、以前お互いに腹の内を見せ合ったここならば、Aも幾分か素直に話をしてくれるのではないかという彼のちょっとした思惑だったのだが、顔に出ずともかなり焦っているAはそれに気付かなかった。
ただ、以前の話し合いの件からここが自分にとって上手く嘘がつけない場所であることは確かだった。
「さて、洗いざらい吐いてもらおうか」
適当な椅子に腰掛けさせられ、向かいに座った彼が前置きも具体的な話題提議もなく、雑とも言える尋問を始める。今、掴まれたままの腕を指摘しようものなら火に油を注ぐようなもの。徐々に込められる力が強まりつつある事はかなり気になるが、私は自分の腕をなるべく目に入れないように意識した。
「何のこと？もう少し詳しく言ってくれないと分からないよ」
「放課後、お前は一体どこに行っているんだ？ 行き先を聞いてもはぐらかすし、やけに疲れている。どうやら夕食の後も就寝時間の直前まで行っているようだな」
彼が言っているのは確実に校長との特別訓練のことだろう。無我夢中になり過ぎて生活を疎かにしていた皺寄せがここでくるなんて…
「ほら、アレだよ…………ノクトの様子を見に行ってたんだよ」
ここで引き合いに出したのは、自分の愛梟だった。フクロウ小屋にはノクトに会うために偶に訪れる。
…そこでノクトに会えているかは別として。だから様子を見に行っていたことはあながち嘘ではないが真実でもない。
「…ほう？そうか」
その不敵な笑みに、私は言い訳の選択を失敗した事を悟った。
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第132話 お前がいたらというだけ→←第130話 当事者の猶予
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しう - ネームが、バグってしまってるんですけど… (2022年10月22日 9時) (
レス) @page1 id: f32468df16 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 劉嘩さん» ありがとうございます！自分では面白いのか？と手探りで書いているのでそう言って頂けると嬉しいです。 (2019年7月31日 0時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
劉嘩 - 一気読みしちゃいました。面白かったです!!これからも無理をしない程度に頑張ってください!!応援してます!! (2019年7月29日 17時) (レス) id: 8c95e35653 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - えぬさん» ありがとうございます！最近更新停滞気味で申し訳ありません…これからも宜しくお願いします。 (2019年6月23日 18時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ(プロフ) - 今日この作品を見つけて一気読みしてしまいました…！！これからも頑張ってください！！ (2019年6月16日 19時) (レス) id: 56c93dfa56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年12月5日 2時
