第53話 女ぶるパニエ ページ6
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時代錯誤も甚だしく、最近では見なくなったコルセットが、まだあどけない子供の身体に香る色香をさらに強調した。
ふっくらとしたパニエの上に被せられたサテン生地の布が滑らかな光沢感を出している。
幼さが残るものの、同年代と比べれば大人っぽい顔立ちをしている顔には気休め程度の化粧が施され、
目元に大胆に引かれた紅が、女の憂いな表情を印象付けている。
そして、首元に光るはグリーンジュエルのチェーンネックレス。
身長を除けば年齢不詳の一人の女にも見えるその人は、鏡の前で佇み、やがて小さく溜息を吐いた。
「ハァ……」
とうとうこの日がやってきてしまった。
パーティー…。
昔から私は大勢で集まって騒いだりするのを好かない性分だ。
この家に生まれてからというもの、そういったものは極力避けて生きてきた。権力をフル活用し、堂々と断ることができたのだ。
しかし、今回は例外だった。自分より下の身分の者に招かれたのならともかく、マルフォイの名を目の前にちらつかされて、両親は強引に事を進めたのだった。
先日届いた手紙に、マルフォイ先輩が直々に私を迎えに来るとあった。
鏡に映った別人のような自分を見て、自分直下の妖精である彼を素直に賞賛できないことが腹立たしい。これが他人事であったなら良かったものを…。
母親に私を飾り立てろと命令されたヒェツキーが、かなり張り切った結果このざまである。
「Aお嬢様！よくお似合いでございます！！」
「うーん…ありがとー」
ヒェツキーが一体どこでこんな技術身につけたのか大変疑問だ。問い詰めてやりたいが、腹を圧迫するコルセットのせいで息がし辛い。
世の女性たちはこんな状態でダンスをするのか、と尊敬の念すら湧いてくる。
「…もう諦めるから、はやくきてくれませんかね」
…………いややっぱり来るな。来なくていい。
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亜京目(プロフ) - 有難うございます！ストレートな褒め言葉に顔のニヤケが収まりません…これからもよろしくお願いします。 (2018年12月4日 20時) (
レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんにちは、初コメ失礼致します。物語の設定とか描写の仕方がドストライク過ぎてとても好きです(^^) これからも更新楽しみにしてます。体調など崩されぬようご自愛くださいませ。 (2018年12月2日 14時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 雨さん» コメント有難うございます。最近の話の流れが難しく、四苦八苦しながら更新している状態です。ですが必ずまとめてみせます。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2018年9月22日 16時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 頑張ってください！更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - fairy taleさん» 暖かいお言葉をありがとうございます。自分の好きなように書いている物を読んで頂いていること、誠に感謝しております。これからもどうぞご愛読の方よろしくお願い致します。 (2018年8月29日 20時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年8月17日 22時
