第60話 雄鹿集中攻撃体制 ページ14
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「笑えない冗談はやめてほしいな！真っ黒な癖っ毛が黒猫みたいで美しいだろ！？」
「別に笑わせようとしてないので。あと私の言うクルクルパーは何も髪だけじゃないからね？残念な頭の中身も変わっていないようで何よりだよ」
「僕これでも成績いいんだぜ？知らないのかい？」
「まさか！だからこそ私は頭と行動のレベルが伴っていない貴方が不思議で仕方がないの。全くどこにネジを落としてしまったんだか」
「君だってそのよく回る舌はご健在のようだね！どこの油を塗っているのか知りたいよ！」
「少なくとも貴方よりは上等な油でしょうね」
黒猫のくだりは無視だ。
ここまで言って私もポッターも一旦口を閉じる。特にポッターは叫びっぱなしだったのだから無理もない。肩が緩く上下して大きく息を吐いた。
険悪な空気は変わらない。
「A、お待たせ！……ッなんで貴方がここに居るのよ！」
コンパートメントの扉が開き、タイミングよくリリーが帰ってきた。
リリーを目にしたポッターは途端に顔を輝かせて彼女の前に素早く出た。
相反してリリーは彼の姿を視界に入れた瞬間顔をしかめた。
「久し振りだねリリー！クリスマス以来かな？休暇の間君に会えなくて僕がどんなに胸を焦がしたことか！」
「私は会えなくても別に何とも思わなかったわ。出て行ってちょうだい、私はAと座りたいの」
ポッターはリリーの手を取って愛を囁きはじめた。
…妙に手慣れている。
そういえばいつもリリーの話を聞くだけで実際に見たことはなかったな。これをいつも受けているのか……リリーもそりゃあ愚痴の一つもこぼしたくなるよ。
「リリーに賛成だ。出ていけよポッター」
「リリーのいじらしい照れ隠しが分からないのかい？リリーだって君みたいな奴より僕と話してる方が楽しいに決まってる！」
「断然Aよ、決まってるじゃない」
ポッターは目に見えて驚いていた。
…思うんだけれど、リリーを振り向かせたいのならまずその粘着質な所を直したほうがいいと思うぞ。
「ブラックが待ってるんじゃないの？早く行ってやりなよ」
「…シリウスは休暇中ホグワーツ に残ってるよ」
…どうやら噂は本当だったらしい。考え違いだったのはポッターが帰省していたことだ。
とうとうリリーが我慢の限界に達し、ポッターは僅かな抵抗を見せるも、結局はおとなしく引き下がった。
「……君と会うといつもこうだ」
それは私の台詞だ。
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第61話 口説き文句は大袈裟に→←第59話 ノイズ音に耳を塞げ
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亜京目(プロフ) - 有難うございます！ストレートな褒め言葉に顔のニヤケが収まりません…これからもよろしくお願いします。 (2018年12月4日 20時) (
レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんにちは、初コメ失礼致します。物語の設定とか描写の仕方がドストライク過ぎてとても好きです(^^) これからも更新楽しみにしてます。体調など崩されぬようご自愛くださいませ。 (2018年12月2日 14時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - 雨さん» コメント有難うございます。最近の話の流れが難しく、四苦八苦しながら更新している状態です。ですが必ずまとめてみせます。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2018年9月22日 16時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 頑張ってください！更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
亜京目(プロフ) - fairy taleさん» 暖かいお言葉をありがとうございます。自分の好きなように書いている物を読んで頂いていること、誠に感謝しております。これからもどうぞご愛読の方よろしくお願い致します。 (2018年8月29日 20時) (レス) id: 7f37cdc276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜京目 | 作成日時：2018年8月17日 22時
