#9 友情 ページ10
寝る前に、少しだけ今日のことを振り返ってみた。今日は散歩中に超人気アイドルに会った。その心を引きつけるキラキラとした魅力は何か小説に活かせるのではと思う。
そして何よりのもう一つは環がオーディションに受かったこと。あんな無頓着な感じだったのに受かるなんてその事務所は大丈夫なのか、とは思うが、今日のところは素直に祝いたい。
「アイドルかぁ・・・・。」
意図せず声に出してしまって慌てて口を押さえる。周りには同室の女の子達が寝ていたのだ。起こしてしまったら申し訳ない。静かに寝返りをして天井の四角い模様を眺めた。
環もあんな風にキラキラして皆から憧れられる人になるんだろうか。理のために絶対そうなって欲しいけど、寂しくもある。小さい頃のように三人で笑い会える日は来るのだろうか。皆がバラバラになるのはその夢のための序章なのだと願いたい。皆が遠くなっていくのは寂しいよ、と自分で自分の手のひらをぎゅっと握った。
翌日。学校帰りに施設の前には荷物を抱えた環と車がいた。駆け寄って聞くと、車はマネージャーさんの車で、引っ越しの準備をしたようだ。引っ越し、といっても施設にはそれほど自分の所有物はないのですぐ終わったという。
「そっか。もう行くんだね。」
切ない気持ちになりながらも、別れを告げようとした。
「うん。寂しい？」
環はそういうと私の髪をサラリと触った。顔の近さと少し低い声でどきりとする。
マネージャーさんらしき人がミラー越しに見ているのが目に入ったので一歩離れた。
「学校でも会えるから、大丈夫だよ。」
小さく笑ってそう言う。ちょっとだけ嘘をついた。本当は寂しい。
「うん、まぁ、そうだけど。俺は寂しい。」
彼は神妙な顔つきで言う。その真剣な目から私は目を逸らして、車の方へ行くように促した。いつの間にか私より大きくなった背中を軽く押す。
「ほら、マネージャーさん待たせちゃ駄目だよ。」
「うん、またラビチャするね。」
へらっと笑った彼を見送って私は施設に入っていった。
◎急に作者から質問なのですが、環くんって事務所入ってから業務連絡用のスマホを貸してもらった、っていう設定だった気がしたのですが、どうでしょう。そうだったらどうしよう。アイナナ対応できなくなった自分のタブレットが忌まわしいです。
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なつめみく - ええええ？！神！！すげーはまった！！なんか、たまきってめっちゃ可愛い！！今まで三月推しだったから盲目すぎて三月にばっか結婚しようとかいっちゃってたけどたまきも推しになりそー！！！がち可愛い！！！ (9月28日 16時) (
レス) @page26 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年7月13日 22時
