幸せはきっと僕の手の中に…2

65話 ページ16

…そんなワケで…(笑)
今日も健太くんのコトばっかり考えてたあたしは、仕事もそこそこに会社を後にした…←いーかげん…仕事して下さい…笑

…さてと、今日はまっすぐ帰って、早く寝よう！
…昨夜は…健太くんのせいで…寝不足なんだから…←笑

…そう思いながら、いつもと同じように電車に乗り、自宅へと帰るあたし…
駅に着き、改札を出て、一息ついたところで…ポンポンと肩を叩かれる…！

…びっくりして振り向くと…
そこには…昨日と同じように…スーツ姿で、満面の笑顔で微笑む…悟くんの、姿があった…

悟｢A…♪｣

A｢さっ、悟くんっ!?｣

悟｢また…会ったね…♪｣
…嬉しそうに、人懐こい笑みを浮かべるその顔を見ると…なんだか申し訳ない気持ちになる…

悟｢今日は…予定あるの？夕飯、行ける？｣

A｢…あ、ご、ごめん…ね…今日もダメ、なんだ…｣
本当は、予定なんてないけど…昨夜の健太くんの顔を思い出すと…悟くんと二人で会うのは、やめたほうがいいと思った…

悟｢…今日も、ダメかぁ…｣
俯き、残念そうに呟く悟くんを見て…ちょっと胸が傷んだけど…
…あたしは、健太くんが…大事、だから…

そんなあたしの心を見透かすように、悟くんはあたしの顔を覗きこむ…

悟｢…てゆーか…A…昨日の彼氏に遠慮、してるの？｣

A｢そっ、そんなこと…ないよっ！｣
思わずムキになって、言い返すあたしに…悟くんは持っていた鞄をブラブラと揺らしながら、楽しそうに笑った…！

悟｢…図星、じゃん♪…A、ホントのコト言われると、ムキになる癖…変わって、ないね…｣

…なにそれ!?
珍しく、ムッとした顔をするあたし…←笑

そんなあたしの態度に、悟くんはマズイと思ったのか…肩をすくめた。

悟｢ゴメン…夕飯は、諦めるよ…だから、さ…ちょっと歩かない？｣

…どうしようかと…思ったけど…
少しだけなら…仕方ないかな…って、思って…
あたしと悟くんは、駅を後にした…

…川沿いの遊歩道を歩きながら、悟くんは楽しそうにあたしに問いかける。

悟｢A、覚えてる？昔はさ、手ぇ繋いで…一緒にこうして歩いて、公園…行ったっけ♪｣

…近所に、小さい子供がいなかったから、決まって遊ぶのは…お隣の悟くんだった…

…あの頃は、お父さんも元気で…毎日…楽しかったなぁ…

子供の頃の、懐かしい思い出に浸っていると…突然、悟くんがポツリと呟いた…

悟｢…昨日の…彼氏、さ…何やってる人なの？｣

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