姉さん 。【伊黒小芭内】

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「ははっ、まだまだだな。お前ら」



「む。私たちだってこれからAさんみたいに速く動けるようになるんだから！ね！姉さん、伊黒さん！」

「うーん、それはどうかしら…」

「姉さんみたいには…」









庭で師範と手合わせをしている小芭内たちを部屋の窓から見る。

剣士になったその姿を見ると、罪悪感に苛まれる。
無理矢理でも止めるべきではなかったのか。








「……幸せに生きてほしいなぁ」








カナエちゃんとしのぶちゃん。そして小芭内を見ながら呟いた。
鬼殺隊をやっていたらきっといつか死ぬ。
以前の私のように強い鬼と戦い死にかけるかもしれない、死んでしまうかもしれない。

誰かと結婚して、子どもを授かって、おばあちゃんおじいちゃんになるまで生きていてほしい。









「…これはあの子たちへの冒涜になっちゃうかな」








ああ、だけど生きていてほしい。普通の女の子、男の子として幸せに暮してほしい。そう強く思ってしまう。

すると私に気付いたしのぶちゃんがこちらにやって来て私にこう言った。









「Aさん寝てなきゃ駄目じゃない！！」

「あはは、ごめんね。みんなのこと気になっちゃって」

「もう！私たちのことはいいから自分の心配して！」









窓の外から私を指さし強く言うしのぶちゃん。私は笑いながら横になる。
横になったのを確認したしのぶちゃんは窓を閉め、頬を膨らませ私を睨みつけ戻って行った。

それを見た私は再び笑みをこぼす。そしてゆっくりと私は目を閉じた。









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