/曲角 ページ22
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「 妹ちゃーん 」
やっぱり、呼んでも返事が返って来るはずはなく。
ごった返しの人混みの中に虚しくも消えていった。
「( 私が妹ちゃんだったら…どこに行くだろう？ )」
ショッピングモールだから、きっと──
「 スンリオの…ショップ、とか？ 」
いや、遊び場かもしれない。
やばい…。
全然わかんないよ…。
とりあえず、手当り次第探していけばいいか。
「 妹さん、名前なんだったっけ… 」
うーん、と首をひねりながら歩く。
曲がり角を曲がった。
その、瞬間。
「 どぁぶっ 」
誰かに、ぶつかった。
おまけに、変な声付きの。
「 っくく…っ 」
「 あ、れ 」
腹を抱えて笑うその人は。
私の好きな──
「 キヨ…？ 」
「 どぁぶって…なんだよそれ…意味わかんねっ 」
「 ううう、うるさいなあ 」
「 …くく…っで、なにしてんの、こんな所でうろついて 」
「 ああ、その、実は… 」
宮秋くんの話を持ち出すと、キヨの眉毛がピクっと動いた。
そんなキヨにぐっと言葉を詰まらせるも、最後まで説明する。
うーんと考えてから、キヨは口を開いた。
「 …嘘なんじゃねえの 」
「 え？なんでそんな 」
「 宮秋…あいつ、しつこそうじゃん。どんな手使ってでもAに近付きそうで 」
「 そんなことないよ…！ 」
あの顔は、きっと、本当だ。
妹を心配している、優しい兄の顔だった。
だから、嘘なんてことは無いよ。
キヨは、宮秋くんにムカつくことをされたのだろうか？
「( キヨ… )」
何考えてるか、わかんないよ。
そう思ってキヨに視線を送るも、キヨは気づかない様子だった。
でも、心なしか、キョロキョロしている。
ような…。
「 あ、あれ 」
「 え？ 」
キヨが指さす方向を見──
「 見えない 」
「 あ、わり、ちっせえもんな 」
「 うるさい 」
「 いって 」
小馬鹿にしてくるキヨ。
なんだよ、見えないからってバカにしやがって。
キヨの足を軽くけった途端、視界が広がった。
「 ──よっと 」
「 は、はぁああ！？ 」
/
何されたんでしょうね( )
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K原(プロフ) - 隣の立花さんさん» ありがとうございます！！励みになります！！ (2018年3月22日 22時) (
レス) id: 5365605382 (このIDを非表示/違反報告)
隣の立花さん - めちゃめちゃ面白いです！！！！これからも頑張ってください！！応援してます！ (2018年3月22日 19時) (レス) id: 9aa4804040 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K原 | 作成日時：2018年3月19日 14時
