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「 好きです 」
静かな教室に、告白の声が響く。
ああ──やらかした、と俺は思った。
忘れ物を取りに戻ったら、告白現場に遭遇してしまった。
とりあえず動けないので、誰が告白されているのかだけを見てみる。
「 え…えっと、ありがとうございます 」
崎原だ。
崎原A。
俺のクラスでも可愛いと言ってる人は少なからずいる。
崎原といつも一緒にいる三上も美人と言われているらしい。
まあ、俺も可愛いとは思うけど。
話したことすらないけども。
「 付き合ってくれませんか？ 」
「 …えっと、それは 」
「 だ、だよね！ 」
えへへ、とはにかむ崎原に俺は、こいつ恋愛初心者だな、と思った。
はぐらかしてたら、意味ないだろ。
キツく言ってやんないと諦めねーよ、こーいうやつは。
「 じ、じゃあ、また 」
「 …はい 」
やべ、こっち来る。
俺は慌てて近くの隠れられる場所に飛び込んだ。
告白した男は行ったが、崎原はまだ出てきていないようだ。
「 …おい 」
「 えっ！？ 」
また静かになった教室に入ると、崎原がぼうっと突っ立っていた。
声をかけると、崎原はこちらを向いて驚く。
本当に気づいていないようだった。
「 …今の告白？ 」
「 は、はい… 」
見てたんですか、と微笑んだ崎原。
なんか、こう、守ってあげたくなる感じだなと思った。
そりゃ男にモテるわ。
「 ガツンと言ってやれよ、じゃないとまた告白されるかも知れないじゃん 」
「 こんな私に言ってくれたから…キツく言う訳には… 」
「 …優しいんだな、崎原って 」
「 いや、そんなことは無いよ…？ 」
俺は、忘れ物を取りに来たのを忘れて、崎原と話していた。
話していて感じたことは、崎原はやさしい人だと言うこと。
誰にも差別しない。
初めて話した俺にも、告白したあいつと同じ態度をとってくれた。
高校三年生にもなって、小学生のような輝きが消えていない。
ウブな反応が、面白いと思った。
正直、興味が湧いた。
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K原(プロフ) - 隣の立花さんさん» ありがとうございます！！励みになります！！ (2018年3月22日 22時) (
レス) id: 5365605382 (このIDを非表示/違反報告)
隣の立花さん - めちゃめちゃ面白いです！！！！これからも頑張ってください！！応援してます！ (2018年3月22日 19時) (レス) id: 9aa4804040 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K原 | 作成日時：2018年3月19日 14時
