パープルベルベット《JUN》 (ページ23)

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２３．タクシーページ23

会場から通りに出ると、表参道にはたくさんの人がいて、こんな所でバレてしまったらとハラハラしている私をよそに、松潤はタクシーを見つけて手を挙げていた。

丁度通りかかったタクシーが止まり、私に乗るようにドアに手をかけてこちらを見ていた。

潤「どーぞ。」

「ありがとう…ございます。」

そう言って、私はドレスにシワがよらないようにタクシーに乗り込んだ。

奥につめると松潤もタクシーに乗って行き先を運転手さんに告げた。

潤「あのさ、敬語やめない？年もたぶん…、そんなにかわらないし。」

「あっ、はい。……うん(笑)」

じっと顔を見つめられたので緊張して声がどもってしまった。

潤「ふっ(笑)そう言えば、行かなくて良かったの？二次会。」

「知り合い居なかったし。帰ろうと思ってたの。」

潤「そーいや、何であの結婚式に来てたの？」

「父の代わりで。隆弘さんがうちの母のお兄さんで。遠い親戚みたい。あっ！」

潤「えっ？何？(笑)」

「そう言えばお母さんの旧姓、松本だったんだ。」

潤「今さらっ？(笑)」

嵐の松本潤と遠い親戚だったなんて、信じられない。っていうか、今の状況すら信じられない。

潤「どんだけ遠い親戚なんだよ。俺ら。」

そう言って、スーツの上着を脱いだ。