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62.不機嫌な忠犬 ページ21

少し荒々しく歩く長谷部をすれ違う皆はビクビクと通り過ぎる

長谷部が自室に戻ろうとすると自室前で周りをキョロキョロと伺い出て行こうとするAを見つけたのだ


「何してる」


長谷部の声に驚いて逃げようとするAを機動力に長けている長谷部は簡単に捕まえる


「何してたんだ」

「離して」

「何をしていたと聞いている」

「…何も…」

長谷部は苛立っていらぬ言葉を出してしまった


「…何故お前のような木刀がこの本丸にいる」


「は?」

「木刀如きが真剣と共にいる事が気に食わない。主もお前に慈悲をかけすぎだ」

「…いきなり何を言い出すと思えば侮辱ですか?…最低だ…」


Aは長谷部の手を振り払った
そして逃げるように去っていった

長谷部はまたため息を吐き頭を搔く
そして自室に戻り上着を脱ごうとすると自分の机の上に長細い茶色い袋と二つ折りにされた紙があった


「?」

二つ折りにされた紙を開くと所々に墨が垂れていて『ごめんなさい』と不格好な文字で書いてあった
そして茶色い袋も開けてみると新品の小筆が入っていたのだ


「…おい。さっき女が泣いて走って行ったぞ」

後ろを振り返れば大倶利伽羅がそう言った









「馬鹿…石頭野郎…ちくしょう……」


あの後流れる涙を必死に止めようとAは自室に戻っていた


「…止まれ…」


ティッシュで拭くがそれでも零れ落ちる涙にイラついていると後ろで部屋の障子が開いた
驚いて見ると小筆を握りしめた長谷部がいたのだ


「…泣いていたのか…?」

それを聞いてスグに後ろを振り向いた


「…また…嫌味言いに来たのか?」

「違う」

「帰れ」

「だか」「どうせ私は木刀だ!お前みたいに物を斬れやしない」

「それは」「戦にだってまだ一回しか出たことがない。…何もしないで帰ってきた」


縮こまる彼女の背中を長谷部は撫でようとするが自分のいらぬプライドが邪魔をして伸びることがない手


「でも…」


嗚咽を漏らしながらAは言った

63.自分の気持ちをハッキリと→←61.考え中



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設定タグ:銀魂 , 刀剣乱舞   
作品ジャンル:アニメ
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Qたん - 神様、更新してくださいませ!!!!!!!! (2018年12月22日 7時) (レス) id: 1e4cd3bd39 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさ(プロフ) - ふるづき。さん» ふるづきさんコメントありがとうございます!そう言っていただけてすごく嬉しいです!!久しぶりの更新ですからもう忘れてるかなー、って思っていましたら早速ふるづきさんのコメントが来て歓喜しております!長らくお待たせしてすいませんでした、、 (2018年1月22日 10時) (レス) id: cf46f645dc (このIDを非表示/違反報告)
ふるづき。(プロフ) - 更新嬉しい(∩´∀`∩) (2018年1月20日 23時) (レス) id: d964ad1fa2 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさ(プロフ) - 黒狐☆さん» 黒狐さんはじめまして!コメントありがとうございます!地道に話を構成中ですが待たせていただいているので頑張って構成します!コメントありがとうございました! (2017年10月27日 23時) (レス) id: cf46f645dc (このIDを非表示/違反報告)
黒狐☆(プロフ) - 続き下さい(´・ω・`)待ってます(´・ω・`) (2017年10月26日 7時) (レス) id: 0b3fcf882a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねこうさ | 作成日時:2017年3月18日 22時

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