54.冬 ページ14
布団から起きると肌に触る風がいつもよりも刺すような冷たさに変わっていた
「…な、なんだこの冷たさ」
締まる障子を見るといつもの障子の白さがより輝いて白く見える
身体に布団を巻いて恐る恐る障子を開けてみた
「雪だああっ！！」
廊下を走って騒ぐA
男士はなんの騒ぎだ？と顔を出す
「雪だ！ゆきｯ！！」
曲がり角に差し掛かったとき誰かとぶつかりその時見たのは宙に浮かぶオレンジ色
「あぶないｯ！！」
ぶつかった人は地面に身体を落とす前に片腕で私を支えてくれた
「大丈夫ですか？」
支えてくれたのは王子かと思いきや、一期だった
「…あながち間違ってはない…」
「はい？」
「何でも！ありがとうございます！」
「走っては危険ですよ」
「すいませ……あ、みかんが…」
外の方に新雪の中にみかんが何個か埋まっていた
「ああ…弟達のみかんが…」
申し訳ないと思い急いでみかんを拾う
雪に埋まっていたみかんは短時間だったのにスグに冷たくなっている
「この冷たさ…」
そこで思いついた
「どうされましたか？」
「一期さん！少しの間このみかん貸していただけませんか？食べはしないので！」
「…いいですが…何をするおつもりで？」
「ふふ…いい事ですよ…」
その笑顔を見て一期は不安に思った
おやつ時
粟田口の大部屋で粟田口の者が集まっていた
「いち兄ー。今日のおやつはみかんだよね？まだぁ？」
「すいません…もうそろそろで持って来る筈」「お待たせ！」
鼻を赤くしたAがかごを持って入って来た
「Aさん、どうしたの？」
「できた！みかんシャーベット！」
机にかごを置くと皆は興味深く見る
「みかんしゃーべっと？」
一期がみかんを手に取るとキンキンに冷えたみかんに驚く
「剥いて食べて下さい」
氷がついたみかんを剥いて恐る恐る口の中に1切れ入れる
「！」
口に入れると氷のように冷たく噛めばシャリッとして甘みが広がる
「な、なんですかこれ…」
「美味しいでしょう！」
全員が一期の反応を見て自分もと手に取り冷たさを実感する
「ひゃあ！冷たい！」
「いつものみかんより甘い！」
「かき氷みたい！」
みかんは好評。それを満足げに見るA
「神楽…私の持ち主の知り合いがやっていたの見て試してみたんです！雪の中に入れるだけでみかん凍るんです」
「A殿のお知り合いは素晴らしい発想の方ですなぁ！」
その日から本丸ではみかんシャーベットが流行った
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Qたん - 神様、更新してくださいませ！！！！！！！！ (2018年12月22日 7時) (
レス) id: 1e4cd3bd39 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさ(プロフ) - ふるづき。さん» ふるづきさんコメントありがとうございます！そう言っていただけてすごく嬉しいです！！久しぶりの更新ですからもう忘れてるかなー、って思っていましたら早速ふるづきさんのコメントが来て歓喜しております！長らくお待たせしてすいませんでした、、 (2018年1月22日 10時) (レス) id: cf46f645dc (このIDを非表示/違反報告)
ふるづき。(プロフ) - 更新嬉しい(∩´∀`∩) (2018年1月20日 23時) (レス) id: d964ad1fa2 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさ(プロフ) - 黒狐☆さん» 黒狐さんはじめまして！コメントありがとうございます！地道に話を構成中ですが待たせていただいているので頑張って構成します！コメントありがとうございました！ (2017年10月27日 23時) (レス) id: cf46f645dc (このIDを非表示/違反報告)
黒狐☆(プロフ) - 続き下さい(´・ω・｀)待ってます(´・ω・｀) (2017年10月26日 7時) (レス) id: 0b3fcf882a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこうさ | 作成日時：2017年3月18日 22時
