51.嘘が下手 ページ11
「第一部隊が帰ってきました！負傷した者も数名！」
誰かの一声で大部屋にいた一期一振は青ざめた顔で短刀達を迎えに行く為にそそくさと部屋を出た
自分も様子を見に、と廊下を歩いていると中庭の所で今剣が植えた花壇を見ている人物を見つけた
「三日月さん？」
「ああ、Aではないか」
近くまで行き、そんなところで何を、と言いかけると何やら鉄臭いにおいが鼻を通った
「三日月さん今帰ってきたばかりですよね」
「ん？そうだが？」
「返り血でも浴びましたか？臭い」
「…ああ、すまない。今風呂に行こう」
踵を返そうとした三日月の袖を掴む
「それとも自分の匂いとか」
それを聞いて三日月は目を逸らした
「はっはっは。かれいしゅう、というやつかな」
笑う三日月の脇腹を殴ろうとしたのだがその手は止められてしまった
「やっぱり怪我してる。手入れ部屋に行け」
「こんな怪我くらいどうってことない」
「短刀達に気を使っているのか？」
「唾をつければ治るさ」
話を飛ばすところを見ると図星らしい
もう一度片方の手で殴ろうとしたがそれも止められる
「恨みでもあるのか」
「まさか」
三日月が笑いかけるものだからこちらも嫌味ったらしく笑いかけた
「風呂に行ってくる」
三日月は手を離し、そう言い残してその場を後にした
数分後、三日月の部屋の障子を勢いよく開けた
そこには真っ赤な血が畳の上に数点。そして三日月が着物上を脱ぎ、包帯を巻くところだった
「思ってたより重症じゃないですか」
「一声かけてくれ」
珍しく三日月が困惑顔を見せているところからよほど知られたくなかったのが見て伺える
だが、そんなことも無視して突っ込むのは主人も同じだろう
自分は持っていた救急箱から消毒液とガーゼを取り出した
「なんだそれは」
「包帯だけじゃ治りませんよ」
ガーゼに消毒液を染み込ませ三日月の傷口に当てた
「ッ」
「え？」
「染みる…」
「ああ、すいません」
そういえば消毒液は染みるものだった
「…人の真似ごとじゃないか？」
「真似ごとと言っても貴方の身体は今人間だろ。消毒しないとそこから腐れる」
一通り消毒し終えたら包帯を三日月に巻き付けた
「短刀達重症なので手入れ部屋が明日まで空かないらしいです」
「一期に悪い事をしたな…」
「何を？」
「出陣前に一期に短刀達を宜しく、と頼まれた。…守ることは出来なかったなあ…」
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Qたん - 神様、更新してくださいませ！！！！！！！！ (2018年12月22日 7時) (
レス) id: 1e4cd3bd39 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさ(プロフ) - ふるづき。さん» ふるづきさんコメントありがとうございます！そう言っていただけてすごく嬉しいです！！久しぶりの更新ですからもう忘れてるかなー、って思っていましたら早速ふるづきさんのコメントが来て歓喜しております！長らくお待たせしてすいませんでした、、 (2018年1月22日 10時) (レス) id: cf46f645dc (このIDを非表示/違反報告)
ふるづき。(プロフ) - 更新嬉しい(∩´∀`∩) (2018年1月20日 23時) (レス) id: d964ad1fa2 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさ(プロフ) - 黒狐☆さん» 黒狐さんはじめまして！コメントありがとうございます！地道に話を構成中ですが待たせていただいているので頑張って構成します！コメントありがとうございました！ (2017年10月27日 23時) (レス) id: cf46f645dc (このIDを非表示/違反報告)
黒狐☆(プロフ) - 続き下さい(´・ω・｀)待ってます(´・ω・｀) (2017年10月26日 7時) (レス) id: 0b3fcf882a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこうさ | 作成日時：2017年3月18日 22時
